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環境ニュース[海外]

アメリカ環境保護庁、州境を越えて広がる大気汚染を減らすため発電所排ガス規制を決定

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2011.07.21 【情報源】アメリカ/2011.07.07 発表

 アメリカ環境保護庁(EPA)は、東部の27州に対し、州内の発電所が排出する二酸化硫黄(SO2)と窒素酸化物(NOx)の削減を義務付ける州際大気浄化規則(CSAPR)を決定した。対象となる州ごとに、SO2、NOx、夏季(オゾン発生期)のNOxの各排出削減について個別の規制値を設けるもので、この規則により、2014年のSO2排出量は2005年比で73%、NOxは54%削減される見込み。
 発電所から排出されるSO2やNOxは、州境を超えて移動し、風下の地域で地上オゾンや粒子状物質の大気中濃度を上昇させてさまざまな健康問題や大気汚染を起こす。この規則により、2億4000万人が住むアメリカ東部の大気環境が改善されることになる。3万4000人の早期死亡、1万9000例の急性気管支炎、40万例の喘息悪化がそれぞれ防止でき、医療面の利益は年間2800億ドルに上るという。これは、この規則により必要となると予想される支出8億ドル(2014年)をはるかにうわまわる。また、自然公園や脆弱な生態系も保護できると期待される。
 新規則は、連邦官報に公示されたのち45日間の一般意見公募期間が設けられる。【アメリカ環境保護庁】

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