一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[海外]

中国 科学技術部等6省庁が共同で「気候変動国家評価報告」を公表

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2007.05.29 【情報源】中国/2007.01.08 発表

 12月26日、科学技術部、中国気象局と中国科学院は北京で「気候変動国家評価報告」共同記者会見を開いた。同報告は2002年12月に作成を開始。国家気候変動対策グループの指導のもと、科学技術部、中国気象局、中国科学院、外交部、国家発展改革委員会、国家環境保護総局、教育部、農業部、水利部、国家林業局、国家海洋局、国家自然科学基金委員会の12省庁が密接に協力し、共同で推進し、学科を超え、多領域の総合的研究を組織し、4年の作業を経て、何度も修正し、2006年8月15日に国家気候変動対策調整グループ第10次会議で批准公布された。
 同報告は全部で3部分からなる。「気候変動の歴史と今後の趨勢」、「気候変動の影響と適応」、「気候変動速度を緩めるための社会経済評価」である。
 同報告の主な結論は次の通り。第1に、人類活動により排出される温室ガスは全世界の気候変動問題をより深刻にしている。2020年までに、中国の年平均気温は1.3〜2.1度上昇し、年平均降水量は2〜3%増加し、降水日数は北方地域で著しく増加し、降水量の地区格差は更に顕著になると予想される。平均気温上昇、蒸発量増大により、全体的に北方水資源不足がさらに激化し、将来的には気象異常が増加する。
 第2に、中国の農業、水資源、森林とその他自然生態系海岸地帯と近海の生態系などは、地球的気候変動の影響を受け易く、自然災害が激しくなる可能性がある。このため、気候変動への適応能力を高め気候変動に適応する総合的行動を取る必要がある。
 第3に、全世界の気候変動問題は国の発展に影響を及ぼす。地球界気候変動への対応に参加する中で、中国にはなすべきことがあり、相応の責任を負い、地球環境保護のために積極的貢献をしなければならない。同時に中国の正当な発展の権益を守り、中国の国際的義務と経済・社会発展のバランスを取らねばならない。
 第4に、地球気候変動への対応を新しい発展要因とし、中国経済の各領域、特にエネルギー分野で新技術の開発を促進し、エネルギーと資源を節約し、循環経済発展を促進させなければならない。
 第5に、同報告で示された世界気候変動への対応政策・措置は、中国の持続的発展の実現に重要な意義があり、各級政府の経済・社会発展計画制定に際して重要な参考となる。
 第6に、世界気候変動とその影響には、さらなる研究が必要な多くの技術的課題がある。気候変動に対応する各種措置の実行可能性や有効性に対する研究・検証が必要である。
 第11次五ヶ年計画期間中、「地球環境変化モニタリング・対策研究」は、科学技術重点任務として国家技術計画に加えられ、重点的に支援される。【中国国家環境保護総局】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース