一般財団法人 環境イノベーション情報機構
キッチンにまつわるエコライフ(1)
キッチンでも、水といい関係
いきなり洗わない。油は拭いてからが正解
油でギトギトに汚れたお皿、あなたはどうしてますか?
油で汚れた食器をいきなり洗うと、汚れ落ちが悪いだけでなく、油の混ざった排水が下水などに流れていきます。
河川や海の水質汚濁は、公共下水道の整備等によって大きく影響を受け、普及に伴って改善してきていますが、現在は原因の7〜8割を家庭排水が占めています。
大阪府によると、府域の水質汚濁の総負荷量(BOD)は、昭和45(1970)年に537t/日で、生活排水が39.7%、産業排水が58.6%を占めていました。これが、平成6(1994)年には総負荷量(BOD)139t/日と改善しましたが、内訳では家庭排水が79.2%、産業排水が17.9%となっています。
暮らしの中で出る汚れは、どのくらいの影響を与えているのでしょうか?
大阪府の公開している「環境技術情報」では、しょう油1さじ(15ml、BOD値約150,000mg/l)を魚の住める水質(5mg/l以下)にするには、風呂桶(200リットル)2.25杯分の水で薄める必要がある、 などのデータを紹介しています。
ただ、油汚れを拭き取った後の処理をどうするかということも同時に考えておく必要がありますね。
紙で拭き取ってそれを捨てれば、ごみの問題も発生します。トータルな環境負荷を考えると、紙の使い方などによっては、拭き取る方がよいとは一概にいえないかもしれません。あなたはどう考えますか?
データ出典
- 生活排水対策マニュアル」、大阪府公害監視センター