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不耕起栽培 環境用語

作成日 | 2021.09.21  更新日 | 2021.09.21

不耕起栽培

フコウキサイバイ   【英】No-tillage farming, Nontillage  

解説

農地を耕さないことで、作物を刈った後の株や“わら”などを廃棄せず、そのまま田畑の表面に残して作物を栽培すること、またそのような農法。

一般的に作物栽培に際しては、植物の根張りをよくして収穫量を高めるなどの目的で、表土を粉砕・撹拌し、有機物(栄養分)を地中に漉き込む耕起が行われてきた。これに対して、不耕起栽培では、収穫後の株などが土壌表面に残されて土壌生物が豊かになり、土壌環境が改善され、作物の品質や収穫量の向上が期待される。また、農作業の労力やコストの削減も期待される。

さらに、土壌環境の保全のほか、植物の光合成により取り込まれた二酸化炭素の土壌有機物としての隔離貯留など、地球温暖化防止にも貢献すると考えられる。不耕起栽培を確立した米オハイオ州立大学のラタン・ラル博士・特別栄誉教授は、2019年の日本国際賞(ジャパン・プライズ)を受賞した。

なお、土壌の表面の少なくとも30%は間引きした作物や雑草などでカバーして、全面を耕さないという「保全耕耘(こううん)(保全耕起)」も提唱・実践されている。(2021年8月作成)

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