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ライドシェア 環境用語

作成日 | 2021.09.21  更新日 | 2021.09.22

ライドシェア

ライドシェア   【英】Rideshare  

解説

いわゆる「相乗り」である。近年、急速に拡大しており、世界のドライバー数は2022年に860万人に達すると言われる。営利性の視点から非営利型と営利型に分類でき、前者はドライバーが他人を無償または燃料代等のコストの範囲内で同乗させる。後者は他人を有償で運送する場合であり、米国で2012年に始まった事業主体(TNC、Transportation Network Company)サービスが発展している。TNCは、運営するプラットフォーム上でドライバーと乗客をスマートフォンのアプリ等により仲介し、ドライバーが自家用車を用いてサービスを提供するが自ら運送は行わない。アプリで予約、評価、支払を行い、料金は、地域や車種ごとに距離・時間、さらに需要の多い時期の割増料金制(サージプライシング)により決定される。Uber、Lyft、滴滴出行等が世界の主な事業者であり、米国、中国、シンガポール、インドネシア等特に途上国で導入されている。

ライドシェアは、車両や人材の有効活用、交通渋滞の緩和や大気汚染防止、CO2排出量の削減につながる一方で、車両の走行量やエネルギー消費量の拡大等を生じる可能性がある。また、公共交通が未整備の地域での活用が可能であるが、乗客の安全の確保等のために各国で関連法規が整備され、規制がなされている場合が多い。

日本では、道路運送車両法の対象とならない非営利型のサービスのみが導入されているが、営利型については業界からの反対や消費者の懸念等がある。しかし規制緩和の提言もあり、特に、高齢化、過疎化に対応して市町村等が行う自家用有償旅客運送の実施の円滑化の法整備等が行われている。今後、EVや自動運転の導入等により、CO2排出量の削減やMaasの展開に寄与することが期待されている。(2021年7月作成)

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