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ジビエ 環境用語

作成日 | 2016.09.30  更新日 | 2016.10.05

ジビエ

ジビエ   【英】gibier(仏)  

解説

キジ、シカ、イノシシなど、狩猟などにより捕獲された野生鳥獣の肉。ジビエ(gibier)はフランス語。狩猟が盛んであったヨーロッパでは、ジビエを使った料理が食文化として育まれてきたが、日本では野生動物の食材は魚介類が中心で、鳥類や獣類は狩猟として捕獲され、山の幸として食べられてはいたが、その食習慣や食材としての魅力などは一般にはなじみが薄かった。しかし近年、これらを「ジビエ」と呼び、積極的に料理に活用し消費を拡大していこうという取り組みが各地で進んでいる。

その背景には、耕作放棄地の増大と天敵や猟師の減少による野生鳥獣の個体数増とそれらによる農作物の被害拡大という問題がある。シカ、イノシシ、サルなどの野生鳥獣による農作物被害は年間230億円を超え(2010年)、各自治体では、これらの鳥獣を有害鳥獣として捕獲し、焼却するなどしていたが、2005年頃からこれらを地域資源として食材利用する動きが出てきた。各地の自治体では、食肉加工施設の建設、料理店などと連携した料理や加工品の開発、普及のためのイベント開催などを行っている。なお、近年は東京などの大都市においてもジビエ料理の店が見られるようになってきた。

ジビエには、国による衛生管理の基準がなく、自治体がガイドラインやマニュアルを設けて対応している。登録制度や認定制度などにより信頼を担保しようとする取り組みも見られるが、取り組みは始まったばかりで普及には課題が多い。(2016年3月作成)

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