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コベネフィット・アプローチ 環境用語

作成日 | 2010.06.10  更新日 | 2010.06.11

コベネフィット・アプローチ

コベネフィットアプローチ   【英】Co-benefits Approach  

解説

「コベネフィット・アプローチ」とは、気候変動対策を実施し、同時に開発途上国持続可能な開発に資する取り組みを促進するための手法。経済社会発展の実現や環境問題の改善等が重大な関心事である開発途上国において、地球規模の問題である気候変動対策と国内や地方レベルの問題の双方の解決を目指すものである。「コベネフィット・アプローチ」は、特に開発途上国において重要な概念であり、途上国の経済的・社会的ニーズとマッチした気候変動対策を構想することにより、開発途上国において主体的で実行性の高い気候変動対策を促進しようとするものである。

例えば、都市部に鉄道などの公共交通を整備することは、交通混雑を解消し、ヒト・モノの大量輸送を可能にするなど大きな経済効果をもたらすが、同時に、自動車のみに依存する輸送モードと比較して温室効果ガスの排出抑制が可能という利点がある。また大気汚染水質汚濁等の環境問題が顕在化している開発途上国においては、汚染対策を二酸化炭素の排出削減などの温暖化対策と同時に、かつ、より効率的に行うことができる。

「コベネフィット・アプローチ」は、1990年代初頭より、主に欧米において先進国でのコベネフィットの研究と事例の開発がすすめられたが、2000年以降は、その導入によって大きな効果見込める上に、必然性の高い途上国におけるコベネフィットに対象が移っている。

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