一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.16
農民の権利
ノウミンノケンリ 【英】Farmer’s Rights
解説
耕作者であり資源の保護者としての農民の役割を認め、農業の生物多様性に対する農民社会の貢献を認め、権利として擁護しようとするもの。
緑の革命やバイオテクノロジーの発展とともに、従来農作物や地域の自然資源を保全してきた農民が、ハイブリッド米などの農業商品や種子を多国籍企業などから購入せざるを得ない事態となり、地域の伝統や自立的な発展が損なわれている。
このため、生物多様性の保全と持続可能な利用に関連する伝統的生活様式をもつ先住民・地域社会の知識、工夫、慣行、利益の保護と参加を保証すること、すなわち、伝統的な知識や農民の権利の尊重が、国連環境開発会議(1992年)のリオ宣言や持続可能な開発サミット(2002年)のヨハネスブルグ宣言、あるいは生物多様性条約締約国会議などでも取り上げられている。