一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.12.12 更新日 | 2009.10.14
土壌侵食
ドジョウシンショク 【英】Soil Erosion
解説
土壌流出ともいい、降雨や風の作用で土壌が流れ出てしまうこと。開発途上国を中心に大きな問題となっている。
これによって作物生産力の高い表層の土が失われ、下層の土が露出してしまい、作物収穫量が減少したり、ひどい場合には耕作ができなくなってしまう。また、下流では、湖沼や貯水池に土壌が堆積して洪水の原因となったり、燐や農薬が一緒に流れ出すため水質汚濁の原因になったりする。
ヒマラヤ、アフリカなどの山岳地帯、インド、中国などの半乾燥地帯では木の伐採や無理な耕作が原因となって、降雨などによる侵食が問題となり、対策が必要となっている。
また、熱帯においても、毎年本州の半分の面積に当たる1,130万ヘクタールの熱帯林が減少していると推定されている。森林が破壊されると、多量の降雨によって、養分とともに土壌が流出する。その結果、森林の再生が困難になったり、下流域での洪水が問題となっている。