作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2024.07.03
低周波音
テイシュウハオン 【英】Low Frequency Noise [同義]低周波振動 低周波空気振動
解説
工場(空調室外機・ボイラー・冷凍機など)や交通(道路高架橋、高速鉄道トンネル、ヘリコプターなど)、風力発電施設、ダム放流などから発生して、人の耳には感知し難い低周波数(0.1Hz-100Hz)の空気の振動のこと。以前は、「低周波空気振動」または「低周波振動」と呼ばれていた。
一般に人が聴くことができる音の周波数範囲は20Hz-20kHzとされており、人間の耳に聞こえにくい20Hz以下のものは「超低周波音(infrasound)」と呼んで区別することもある。
低周波音による苦情は、物的、心理的及び生理的苦情に大別される。物的苦情としては、戸や窓がガタガタする、置物が移動するといったもの。心理的苦情としては、よく眠れない、気分がいらいらする、胸や腹を圧迫されるような感じがするといったもの。生理的苦情としては、頭痛・耳鳴りがする、吐き気がするといったものが知られている。
超低周波音は、G特性(1-20Hzの超低周波音の人体感覚を評価するための周波数補正特性で、ISO7196に規定されている。)により、評価されるが、これは可聴音における聴感補正特性であるA特性に相当する。
環境省では、2000年に「低周波音の測定方法に関するマニュアル」を発表するとともに、2004年には物的苦情と心身による苦情の参照値を出している。それによると、物的苦情は5Hzでは70dB、20Hzでは80dB、心身の苦情は10Hzでは100dB、20Hzでは95dBで、苦情が生じるとしている。(2024年3月改定)
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関連Webサイト
- よくわかる低周波音(環境省水・大気環境局大気生活環境室):https://www.env.go.jp/air/teishuha/yokuwakaru/full.pdf
- 振動対策て(環境省):http://www.env.go.jp/air/sindo/sindo.html
- 低周波音の測定方法に関するマニュアル(平成12年10月)(環境庁大気保全局):https://www.env.go.jp/content/900405756.pdf
- 低周波空気振動(一般財団法人電力土木技術協会):https://www.jepoc.or.jp/tecinfo/library.php?_w=Library&_x=detail&library_id=152