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セベソ事件 環境用語

作成日 | 2003.11.11  更新日 | 2009.10.14

セベソ事件

セベソジケン   【英】Seveso Incident  

解説

1976年にイタリア北部の都市・セベソの農薬工場で起きた爆発事故。

広範囲な居住地区にダイオキシンが飛散し、家畜などの大量死や、2,3,7,8-TCDDの高濃度暴露によると考えられる皮膚炎の発症を招いた。高濃度の汚染を受けた地域の700名以上が強制退去させられた。

事故により生じた汚染土壌(ダイオキシンなどを含む)はドラム缶に封入・保管されていたが、1982年に行方不明になり、8ヶ月後に北フランスで発見された。フランス政府はイタリア政府に対して回収を要請したが拒否され、最終的には事故を起こした農薬工場の親会社がスイスにあったことから、スイス政府が道義的責任に基づき回収している。

これらを受けて、1982年に当時のEC(欧州共同体、現在の欧州連合、EU)が、有害物質による汚染を減らし人々の安全を守るための規制を求めた指令(セベソ指令)を発行し、1985年までに実施するよう加盟各国に求めた。なお、1996年に改正EU指令(セベソ指令II)が採択されている。

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