一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.15
生殖機能異常
セイショクキノウイジョウ 【英】Abnomal Reproduction Function
解説
雄の雌性化、雌の雄性化、オスのペニスの矮小化、精子数の減少、孵化能力の低下など、本来、生物が持っている生殖機能に異常が現れること。
近年は、環境ホルモンが原因で生殖機能異常が起り、その生物本来の生殖機能を果たせなくなっているという報告が多数発表されている。こうした生殖機能異常は、環境ホルモンが発生分化の段階にある生物へ作用した結果と考えられ、かつ生物個体数の減少につながることから、環境ホルモンによる影響の一つとして大きな関心がもたれた。これらの報告は必ずしも科学的に確認されているわけではないが、具体的な事例としてはDDTによるワニ雄のペニスの矮小化、ノニルフェノールによるニジマス雄の血中卵黄タンパク質(ビテロジェニン)濃度の上昇、有機スズ化合物によるイボニシ貝の雌にペニスや輸精管が形成される現象などが報告されている。