一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.17
酸性降下物法【米国】
サンセイコウカブツホウ 【英】The Acid Precipitation Act
解説
米国において、1980年にNOx、SOxによる酸性降下物の影響調査等について定めた法律。同法に基づき、降水モニタリングや生態影響調査などを内容とする10ヶ年計画「国家酸性雨評価計画(NAPAP)」が実施された。
NAPAPの報告書では、硫黄酸化物排出の主たる原因として石炭の燃焼が指摘され、硫黄酸化物排出量の少ない石炭利用技術(クリーンコール技術)の開発促進が記された。1990年のNAPAP終了後、米国は大気浄化法を改正し、硫黄酸化物や窒素酸化物の総量削減方策をその中に盛り込み、各地で脱硫技術の利用が進んだ。
なお、米国とカナダは、1980年に越境大気汚染に関する合意覚書を交わし、さらに1991年には酸性雨被害の拡大防止を目的とした大気保全の二国間協定を締結している。
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関連Webサイト
- Uphill Battle 30 Years of Progress on Acid Deposition:http://eerc.ra.utk.edu/sightline/UphillV2N1.html