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旧水質二法 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.14

旧水質二法

キュウスイシツニホウ   【英】Old Tow Law Concerning Water Quality Control  

解説

1958年に制定された水質保全法、工場排水規制法の二法のこと。

第二次大戦後の産業復興期には、東京江戸川下流で製紙工場の汚水による漁業被害の問題をめぐって紛争が発生するなど、水質汚濁が大都市などを中心に次第に拡大した。1955年頃から、浦安漁民が大規模模な組織行動をおこした本州製紙事件(1958)、水俣病などの不幸な事件も顕在化した。

旧水質二法は、日本における最初の本格的な水質汚染防止の為の法律である。正式名称は「公共用水域の水質の保全に関する法律(法律第181号)」と「工場排水等の規制に関する法律(法律182号)」である。これら二法は1950年代初期から顕在化した水俣病及びイタイイタイ病への対策として制定されたが、両法は問題水域を個々に指定し、「規制内容に徹底を欠いて」おり、鉱山や電気事業などの業種別に必要に応じて規制が定められるものであった為、工場排水に含まれるカドミウム水銀を規制することができず、1960年代の阿賀野川水銀汚染(第2水俣病)やイタイイタイ病の発生を容認する結果となった。これを受け、1970年に水質汚濁防止法が代替法として制定された。

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