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地球温暖化対策計画(2025年2月18日閣議決定) 環境用語

作成日 | 0000.00.00  更新日 | 2025.07.17

地球温暖化対策計画(2025年2月18日閣議決定)

チキュウオンダンカタイサクケイカク(2025ネン2ガツ18ニチカクギケッテイ)   【英】Plan for Global Warming Countermeasures  

解説

2025年2月18日に閣議決定された「地球温暖化対策計画」は、日本が掲げる2050年カーボンニュートラル実現と、2030年度に温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減(可能なら50%)という目標の達成を目指す行動指針である。計画では、エネルギー、産業、運輸、家庭、農林水産業など各分野における具体的な削減対策を提示し、再生可能エネルギーの導入拡大、省エネの推進、ゼロエミッション車の普及、水素・アンモニア等の新技術導入が盛り込まれている。また、地方自治体や民間の自主的取り組み支援、金融政策との連携、国際協力の推進なども掲げられている。しかし、この計画にはいくつかの批判もある。まず、46%削減という目標自体がパリ協定1.5℃目標の達成経路と比較して低すぎること、また、達成のための政策の具体性や実効性に乏しいとの指摘がある。また、原子力や化石燃料由来の水素・アンモニアの利用を前提とした構成が、再生可能エネルギー中心の脱炭素とは整合しないとの批判もある。さらに、加速する気候変動の進行対して取り組みの具体性と迅速性が不足しており、地域社会の適応策や脱炭素投資を巡る公正な移行(Just Transition)への配慮も不十分だとされる。このため、今後計画の実現に向けた制度的・財政的支援の強化が今後の課題である。(2025年7月作成)

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