一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.14
可塑剤
カソザイ 【英】Plasticizer
解説
可塑剤とは、プラスチックに柔軟性を与えたり、加工をしやすくするために添加する物質のこと。
粘土細工では粘土に水を加えて軟らかくするが、可塑剤(常温では一般に無色透明な液体)はその場合の水と同じような働きをする。
可塑剤は主に、ポリ塩化ビニル(PVC)を中心としたプラスチックを軟らかくするために用いられ、そのほとんどが酸とアルコールから合成されるエステル化合物である。日本の年間生産量はおよそ488千トン(1999年)である。その内、フタル酸エステルが85.0%を占め、フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)(DEHP)が主なものとなっている。可塑剤にはフタル酸系のほか、アジピン酸系、エポキシ系、ポリエステル系、リン酸系、脂肪酸系などがある。硬質PVC樹脂では可塑剤を入れないか、入れても5%程度であるのに対し、軟質PVC樹脂では30-50%可塑剤を加えるといわれる。可塑剤は樹脂と結合しているわけではないので、時間の経過とともに可塑剤が気散して樹脂が硬化したり、PVC樹脂から可塑剤が溶出したりする。
こうした可塑剤のなかには環境汚染が危惧されたり、環境ホルモンでないかと疑われているものがある。
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関連Webサイト
- 可塑剤の種類(可塑剤工業会):http://www.kasozai.gr.jp/main/main2/index2_s3.htm
- 化学物質により室内汚染:http://www.tokyo-eiken.go.jp/kankyo/indoorair/S4_2.html