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名古屋・クアラルンプール補足議定書 環境用語

作成日 | 2011.07.01  更新日 | 2011.07.01

名古屋・クアラルンプール補足議定書

ナゴヤ・クアラルンプールホソクギテイショ   【英】The Nagoya-Kuala Lumpur Supplementary Protocol on Liability and Redress to the Cartagena Protocol on  

解説

生物多様性条約に基づく「カルタヘナ議定書」の懸案事項の一つ「責任と救済」について規定した補足的な議定書で、2010年10月に名古屋で開催された「カルタヘナ議定書第5回締約国会議(MOP5)」において採択された。名称は、2004年に議定書案の交渉が始まったクアラルンプール(マレーシア)と採択された名古屋の地名に由来する。

カルタヘナ議定書(2000年採択)では、遺伝子組み換え生物(LMO/GMO)の安全性(バイオセーフティ)の観点から国境移動などについての手続きを定めていたが、輸入国等において生態系などに影響(被害)を与えた場合の補償などについては、国際規則などを4年以内に定めることとされていた。当該補足議定書は、この点について原状回復や賠償などについてのルールを定めている。すなわち、輸入国などでLMOによる交雑や駆逐など生態系への影響が生じた場合には、輸入国政府はそのLMOの製造・輸出入事業者などを特定し、原状回復や損害賠償、さらには賠償のための基金創設などを求めることができるとするものである。なお、議定書交渉が難航した原因の一つに、LMOの範囲としてLMOを基にした生成物(派生物)も含めるかどうかの対立があったが、最終的には生成物も対象となった。

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