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ナホトカ号事件 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2022.09.07

ナホトカ号事件

ナホトカゴウジケン   【英】Oil Effluence Accident from Nahodka Tanker  

解説

1997年1月に、日本海沖で発生した大規模な重油流出事故

1997年1月2日未明、大しけの日本海(島根県隠岐島沖)において、 暖房用C重油約19,000 klを積載し上海からペトロパブロフスクへ航行中の ロシア船籍タンカー「ナホトカ」号(建造後26年経過)が破断、沈没する事故が発生した。

船体の後部は水深約2,500 mの海底に沈没したが、分離した船首部分は強い北西季節風にあおられ南東方向へ漂流し、1月7日13時頃、越前加賀海岸国定公園内の福井県三国町(現坂井市)安島沖に座礁した。

積み荷の重油約6,240 klが海上に流出したと推定されている。

海上に流出した重油は福井県をはじめ、日本海沿岸の10府県に及ぶ海岸に漂着し、環境への影響はもとより、沿岸の採貝藻漁場や沖合での漁業操業への支障など漁業や観光などに大きな被害をもたらした。

日本海沿岸の厳寒の気候のなか、多数の地域住民、ボランティア、官公庁職員、自衛隊員等が献身的に重油回収作業にあたり、同年2月25日には流出重油の回収を終えた。

なお、事故から20数年を経て、今や座礁地付近でも見た目には事故の痕跡をとどめないが、流出油の防除態勢、回収費用の負担、事故防止対策などに多くの課題が残された。(2022年6月改訂)

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