一般財団法人環境イノベーション情報機構
電線まで大きくなった木を守りたい
登録日: 2004年07月19日 最終回答日:2006年10月09日 環境一般 まちづくり
No.6913 2004-07-19 08:51:37 マンション緑化推進員
マンションの木が大きくなり見事な高木になりました。しかし、道路の電線まで達するようになり剪定を進められていますが、都市の緑量確保のためできるだけ剪定はしたくありません。
@電線に触れない高さまで木を剪定する必要があるのでしょうか?
A電線に保護カバーを取り付けるなどして、剪定をしないで済む方法はないのでしょうか?
No.8351 【A-12】
Re:電力会社が無料で剪定
2004-11-07 09:29:15 元電力会社社員 (
剪定の義務があるのは電線の管理者です。マンションの管理者に剪定をお願いすることがありますが、あくまでもお願いです。
民法では、隣家の木の枝が自分の敷地内に伸びていても勝手に枝を切ることはできないと定められています。
剪定のお願いが聞き入れなければ剪定して良いとの法的判例があります。勿論費用の請求はできませんし、木を枯らした場合は損害賠償される場合もあります。
しっかりした公園管理者は、電線近くの高木の剪定はしないで電力会社に剪定をさせる場合があります。
特に、緑の少ない都会では大きくなる木は大きく伸ばして上げるほうが良いでしょう。街の景観を整えるために電線の地中化も順次行っていくようです。
No.9192 【A-13】
Re:電線まで大きくなった木は電力会社が剪定します
2005-01-23 21:58:43 マンション緑化推進員 (
>A電線に保護カバーを取り付けるなどして、剪定をしないで済む方法はないのでしょうか?
電力会社の人に確認したところ、電線に絡む木を剪定するのは電力会社で行っているとのことです。
また、台風時に枝と電線が触れて電線が切れても天災なので木の所有者に損害賠償を請求しないとのことです。
しかし、電力会社が剪定すれば電力会社の費用がかさむので木の所有者に剪定をお願いしたいとのことです。
電気代に剪定費用も入っているのにね・・・・
No.10398 【A-14】
Re:電線まで大きくなった木を守りたい
2005-04-23 18:08:34 RUN (
>電線に触れない高さまで木を剪定する必要性
電気事業法に基づき、電線との「安全距離」が確保されるように部分的な枝払いを行う必要があります。特に高圧線やトランスにかかる場合は不可欠です。
電線の下で一律に高さを抑えなければならないという訳ではありませんが、一定の距離は確保しなければなりません。
>電線に保護カバーを取り付けるなどして、剪定をしないで済む方法
接触する電線が低圧線であり、かつ、接触する枝がある程度太く多少の風くらいでは揺れない場合は、防護カバーのみで対応できます。
>電線を切った場合の責任
本件は電力会社から要請されてから、社会通念上作業手配に要する期間を十分に過ぎているので、マンションの管理者が管理瑕疵責任を問われます。広い範囲で停電になれば、想像を絶する高額の請求となります。
なお、枝が電線にかかっていない状態での台風による風倒で切断した場合は、外見上判別できる腐朽や損傷等がない限り天災として扱われるため責任はかかりません。
>剪定の負担者
特殊な絶縁器具を用いた有資格者が行う必要があることと、顧客とのトラブルを避けるため、実際には電力会社が行うことが一般的ですが、敷地から越境した枝であれば、法律上はマンション管理者の負担となります。
>剪定を拒否した場合の強制力
電力会社は、危険性が高く、要請しても聞き入れてもらえない場合、電気事業法に基づき強制的に作業ができます。
No.18117 【A-15】
Re:電線まで大きくなった木を守りたい
2006-08-28 00:00:38 鎮守の森 (
下記の記載は何を根拠に記載されているのでしょうか?
>本件は電力会社から要請されてから、社会通念上作業手配に要する期間を十分に過ぎているので、・・・・
どこに電力会社から要請されてたと記載しているのでしょうか?
RUN様の言うとおりに考えれば、電力会社から剪定の要請が無ければ剪定する必要も無いと考えることができます。
また、電線に被害が生じても電力会社は自ら他人の所有する樹木を剪定することができるのですから、電力会社が自ら剪定を行うことを木の所有者が妨害しなければ損害は電力会社の負担と考えることになります。
No.18127 【A-16】
Re:電線まで大きくなった木を守りたい
2006-08-28 17:09:11 匿名 (
大阪府 / ひげ サンへ
雑草という名前の草があるのですか?
日本の今の状況はこのような方が環境カウンセラーと名乗って平気な国であることだと思いますが。
日本での植生の維持管理は大変なことと思います。
落ち葉や腐葉土をゴミとしか考えられない人が多くいます。ましてや路傍の多くの草のことを雑草と読んで平気な方が環境カウンセラーを名乗り、人々を教育して平気な国なのですから。
風倒木に関しては造園としては古くからある方法で防げますが、これも所詮庭師の技です。自然ではありません。
古くからの神社の木すら落ち葉があるといって切り倒してしまうような国ですから。
No.18408 【A-17】
Re:電線まで大きくなった木を守りましょう
2006-09-10 16:46:08 森から来た動物 (
ご紹介いただきました電気事業法を少し読んでみました。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S39/S39HO170.html
電気事業法 には「環境の保全の配慮」が定められています。
『特定事業者は、・・環境の保全についての適正な配慮をしてその事業を実施するとともに、・・環境の保全についての適正な配慮をしてその特定対象事業に係る事業用電気工作物を維持し、及び運用しなければならない。』 とあります。要するに環境の保全に配慮しなければなりません。
また、第六十一条には「植物の伐採又は移植」が定められており
『3 電気事業者は、植物が電気事業の用に供する電線路に障害を及ぼしている場合において、その障害を放置するときは、電線路を著しく損壊して電気の供給に重大な支障を生じ、又は火災その他の災害を発生して公共の安全を阻害するおそれがあると認められるときは、第一項の規定にかかわらず、経済産業大臣の許可を受けないで、その植物を伐採し、又は移植することができる。この場合においては、伐採又は移植の後、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出るとともに、植物の所有者に通知しなければならない。』
とされています。
要するに電線の邪魔になる場合は電力事業者が剪定することはできますが、植物の所有者および経済産業大臣に届けなければなりません。
さらに、第六十二条 では「損失補償」が定められており、 『電気事業者は、・・他人の植物を伐採し、若しくは移植したことによつて損失を生じたときは、損失を受けた者に対し、通常生ずる損失を補償しなければならない。』
木が切られると夏は暑くなり肉体的かつ精神的な苦痛を伴います。さらに、クーラー電気代も馬鹿になりません。
また、木を切ることによって、大雨が降れば下水に流れ込み合流式の場合は下水処理費用の増大やさらに、汚水が雨水と混ざって川や海に流れてしまいます。
環境を経済価値に換算するのは難しいですが決して安いものでは無いと思いますが。
RUN様ご回答の程よろしくお願いいたします。
No.18866 【A-18】
Re:樹の枝の中に電線が通っているのは常識です
2006-10-09 16:44:03 電気購入者 (
拝啓 貴殿はひょっとして電力関係の会社の人ですか?
街路樹の茂った中を電線が通っているのを良く見かけますよ。また、公園の大きな樹の枝の間を電線が通っているのもどこでもある状況です。
すなわち、樹の枝の中に電線が通っていることは社会通念であります。
枝の中に電線が通っていても通常の台風では電線は切れませんから、切れた場合は天変地変と言われるような人の力ではどうしようもない自然現象ですから、樹の所有者の責任を問うことは難しいと思います。
街の緑化推進が叫ばれる中、市民が樹を大切にし緑量を多く求めている時代背景をご理解下さいますようお願いします。