一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

騒音測定値の取り扱いについて 

登録日: 2005年03月18日 最終回答日:2005年03月22日 大気環境 騒音/振動

No.9971 2005-03-18 05:57:24 hw2

騒音測定値の取り扱いについてご教授願います。

当社では騒音解析はパソコンにてソフトウェア処理しています。10分間測定した場合のこのソフトウェアの演算過程はメーカー側によると、
1、瞬時値を測定(例 67.328548…dB)。
2、上記瞬時値を小数点以下第2位にて四捨五入し、小数点以下第1位の表示とする(例 67.3dB)。
3、10分間の瞬時値の演算(例 67.3 + 68.5 + … + 69.2 → 68.72384…dB)。
4、上記演算値を小数点以下第2位にて四捨五入し、小数点以下第1位の表示とする(例 68.7dB)。
との演算過程です。
ここで、10分間測定値を最終的に計量証明する場合、どのような小数点以下の取り扱い方法が適切でありましょうか?

1、5捨5入する
(最後に5捨5入すると、合計3回の数値の丸めを経ることになるが、騒音測定値をソフトウェアで解析する場合は、仕方が無い。)
2、切り捨てる
(小数点以下第1位には信頼性が無い。したがってこの数値を云々するのを避け、切捨て処理する)

以上、宜しくお願いいたします。

総件数 2 件  page 1/1   

No.9976 【A-1】

Re:騒音測定値の取り扱いについて

2005-03-19 01:10:08 きら

きらです。

1.騒音計の許容差の事はご存知でしょうか?

普通騒音計(JIS C 1502)では1KHzで±1.5dB、精密騒音計(JIS C 1505)でも1KHzで±1dBの誤差が認められています。

計量法に基づく機器検定においても、ほぼ同程度の公差・許容誤差が認められています。

従って、小数点(0.1、0.01)の数値をどの様に扱うかの議論は殆ど意味がない事だと思います。


2.L5、L10、L50、L90、L95について

これらは本来、度数分布曲線から求めるのが正しい方法です。
パソコンでは、ただ単に○○番めに高い値として表示されてしまいます。

また、この度数分布曲線はなめらかな曲線でなければ
なりません。
パソコンでこの曲線を正確に描かせるのは困難です。
場合によっては3次以上の高次式となります。

さらに、この曲線は整数値から0.5dBずらして各度数をプロットするのが正式な方法です。

ですから、パソコンで処理した値と正式な度数分布曲線で求めたLx値は異なる場合があることに注意が必要です。

3.LAeqの場合

LAeqは10のべき乗で計算するので、パソコンで計算する際に有効桁数を何桁にしたかにより、LAeqの結果が微妙に異なります。

※一般的には、LMax、L5、L10、L50、L90、L95は整数値で表示し、LAeqは小数第一位まで表示するのが通例の様です。

以上、ご参考までに。

回答に対するお礼・補足

きら様、ご回答有難うございました。

詳細な解説が理解し易かったです。当方騒音計そのものの誤差・器差は忘れていました。これだけの許容器差があると小数点以下の数値は全く別格となりますね。

時間率騒音レベルについてはもう一度手書きでやってみる等、確認します。

有難うございました。

No.9986 【A-2】

Re:騒音測定値の取り扱いについて

2005-03-22 09:14:24 ギヨーカイ人間ベラ

以前にも同様な質問に対して回答しましたが、
大きいほうの数値を採用したほうが良いと考えます

測定には、無響室を使用しているのでしょうか
使用していない場合、暗騒音や反射音の影響を無視できませんので、
測定誤差が大きく、小数点以下の数値はあまり意味がありません

クリアすべき基準値に対し、数dbのマージンを取って測定値とすべきと考えます

以上、ご参考まで

回答に対するお礼・補足

ギヨーカイ人間ベラ様、御回答ありがとうございました。

騒音測定時は、無響室でなく、通常の屋外における測定です。実は10分間演算値の小数点以下切り捨ててはどうかという意見が社内にあり質問した次第です。

上記「きら」様ご指摘の通り、騒音計そのものに検定誤差が容認されていること、少数点以下を切り捨ててしまうと負の誤差が生じる可能性があること、「ギヨーカイ人間ベラ」様ご指摘の数dBのマージンの方が容認されうること等小数点以下の数値については細かく検討する必要はないと感じました。

ありがとうございました。

総件数 2 件  page 1/1