礫による水質浄化
登録日: 2005年03月01日 最終回答日:2005年03月05日 水・土壌環境 水質汚濁
No.9747 2005-03-01 04:22:23 えこ母ちゃん見習
水質浄化について勉強しています。
河川の水を浄化する方法に礫間接触浄化法という方法があるようですが、
これは礫の間に生息する微生物によって主に有機物を分解する方法という解釈をしました。
この方法で
1.よく浄化されるもの
2.ほとんど浄化されないと思われるもの
についてお分かりになる方ご教示願えれば幸いです。
ちなみに、油を含んだ水には効果があるのでしょうか?
総件数 8 件 page 1/1
No.9770 【A-1】
Re:礫による水質浄化
2005-03-02 21:48:15 aqua-play (
http://www.kankyo-kogaku.co.jp/river/sozai/suishitsu.html
その方式は河川の水を浄化するといっても完全に汚れて
しまった状態ではむりです、ましてや油はだめです
少々汚れた又は汚れつつある状態で何かにその水を利用
するたとえば農業用水として利用とかですね
浄水場(水道)などの河川からの取り込む水路なんかにもあります
浄化は水の中にある溶存酸素を微生物が利用しますが
水中の溶存する酸素量は一定以上ないのでそれが無くな
る以上の汚濁量は浄化できません
1.よく浄化されるもの
2.ほとんど浄化されないと思われるもの
は有機物を分類して回答すると言うことですか?
回答に対するお礼・補足
aqua-play様、回答ありがとうございました。
油はダメなんですね。
長時間接触させても難しいですかね。
1.2.については、特に有機物に限ってということではないのですが、
たとえば物理的にSSが下がるということも考えられるのでしょうか?
No.9771 【A-2】
Re:礫による水質浄化
2005-03-02 22:24:08 きら (
「よく浄化されるもの」とありますが、一概には決められません。
浄化のシステムは、河川の規模・構造・流速・水深・汚濁負荷量等により変わり、また、礫の大きさ・材質・形状・表面の凹凸等に影響されるためです。
次に「油」ですが、これも複雑です。
一般に「油」とひとまとめにしていますが、その性状、科学的な構造が異なります。
また、水に浮くもの、分散してしまうもの、乳化するもの、他の物質に吸着される(されやすい)もの・・・・・等、いろいろです。
これら油の物理的、化学的な特性の違いにより、あるタイプのものは浄化されるが、他のタイプのものは浄化されない等が生じます。
「礫」に該当するかどうかわかりませんが、最近ではヤクルトの容器が使われることが多いようです。
もし、時間があれば、「ヤクルト 容器 浄化」で検索してみてください。
実際のところ、何故、ヤクルトの容器で浄化できるのかは、よく分かっていません。
形状・大きさ・材質・・・・・等
回答に対するお礼・補足
きら様、回答ありがとうございます。
一概には決められないとのこと、そのとおりですよね。
ヤクルトの容器を使っての浄化、初めて聞きました。
早速調べてみます。
No.9776 【A-3】
Re:礫による水質浄化
2005-03-03 06:17:47 aqua-play (
に一時使用されていた方式ですね
ヤクルトの空容器の底を抜いて使います、容易に手に入り再利用の点から使われていました、浮遊物質の捕捉力
が強く微生物の繁殖に優れていて最初しばらくはの浄化
能力が高いですが、しばらくするとその形状から
増えすぎた浮遊物質・微生物によって目づまりを起こし
容易にそれらを取り除けない欠点がありただ大量の容器
をただ不規則に投入する方法は使われなくなりました
使用するなら大変手間がかかりますが規則正しく並べて
水の通りをよくしないといけません
回答に対するお礼・補足
なるほど。目詰まりの問題があるんですね。
ということは礫間浄化でも場合によっては目詰まりの問題があるんでしょうか。
実際稼動しているシステムではメンテナンス(礫の洗浄など?)もしているのでしょうかね。
No.9780 【A-4】
Re:礫による水質浄化
2005-03-03 09:59:30 ダンゴムシ (
>河川の水を浄化する方法に礫間接触浄化法という方法があるようですが・・・・
川底の石ころがありますよね。触ってみると何かヌルヌルしたものを感じるはずです。
それが、生物膜と呼ばれる微生物の集合体であり、水の汚れを浄化している主役です。
礫間接触浄化法とは、そのヌルヌルした生物膜が付いた石ころを立体的に何層にも重ねたもので、河川の浄化力を何倍かに増幅したものです。
ですから、浄化の仕組みに関しては、河川の浄化の仕組みと同一です。
そのように考えるならば、自ずと答がわかるはずです。
回答に対するお礼・補足
ダンゴムシ様、御礼が遅くなり申し訳ありません。
礫間浄化のイメージについてよく理解できました。ありがとうございます。
私の知人の男性が「昔に比べて川底のヌルヌルが増えて
川が歩きづらくなった」とこぼしていたのを思い出しました。
ヌルヌルは川が汚れている指標なんでしょうか。
でもなければないで困るような気もしますね?
No.9787 【A-5】
Re:礫による水質浄化
2005-03-03 13:47:11 papa (
洪水は河川における自然浄化過程の汚泥処分の役割を果たしています。
河川が果たす役割のうち、礫間で浄化されるのはほんの一部であって、河川における自然浄化の一過程をわかりやすく見ていただくためのモデル施設と考えていただいたほうがいいと思います。
人が作り出した汚濁物質は自分たちできちんと処理をして自然に返すという意味では、河川浄化施設で水質改善を期待するより、きちんとした浄化槽や下水処理場を建設することが必要であると思います。
生物処理に対する最大の誤解は処理することによって汚濁物質が消滅すると考えられていることです。生物処理することにより変わるものは存在形態のみであって決して汚濁物質が消滅するわけではありません。
回答に対するお礼・補足
papa様、御礼が遅くなり申し訳ございません。
「汚濁物質が消滅するのではなく存在形態を変えるだけである」とのこと、よく覚えておきたいと思います。
No.9792 【A-6】
Re:礫による水質浄化
2005-03-03 18:02:28 君山銀針 (
きらさん、aqua-play さんの書き込みを見て調べてみたら、ヤクルトホームページにそのものずばりのページがありました。
http://www.yakult.co.jp/eco/
なぜ浄化機能があるのか、浄化に利用した事例が紹介されています。
回答に対するお礼・補足
君山銀針様、ご紹介ありがとうございます。
ヤクルトの容器の微妙な複雑さがいいとのこと。
ジョアではきっとダメなんですね・・・。
No.9794 【A-7】
Re:礫による水質浄化
2005-03-03 19:41:23 aqua-play (
油は汚濁負荷が高いので微生物処理に限定して言えば礫間浄化では処理できない可
能性が高いですできるとすれば活性汚泥法で活性汚泥濃度をあげて大量の空気(酸素)を供給して処理しなければなりませんし発生余剰汚泥も膨大で処理費用が高く
付くと思います
油は流さないか微生物処理前に凝集剤等薬品による加圧浮上方式で別途処分する
のが一般的です
「実際稼動しているシステムではメンテナンス(礫の洗浄など?)もしているのでしょうかね。」
礫間浄化と言ってもいろいろ方式がありそれぞれ違うと思いますが、水路では
一旦水を止めて洗浄しているのを見たことがあります
処理施設などでは剥離した汚泥は槽の底に溜まるので直接バキュームで吸い取るか
専用の濃縮槽を設けてそれに貯めてバキュームで吸いとって別途処分ですね
又逆洗装置がある場合は強制的に剥離させ沈殿させる方法もあります
河川などでは水を止めることはできないのでpapaさんの書かれているとおり洪水等
や一定以上付着した生物膜は普通の水流でも自然剥離していきます
なら自然剥離したものはどうなるの剥離したら同じだと言われるかもしれませんが
洪水等による希釈効果と礫間浄化によって水がある程度綺麗になると生物膜などの微生物を食べる後生生物またそれを食べる魚又それを食べる動物、動物が死ぬと又微生物よって分解されるその様な昔みたいに生物が多様な状態になるとうまく循環していくと思います
ただ現在は上記の様な自浄作用を上回る汚濁があるのでそうどこでも上手くいくと
は限りません
回答に対するお礼・補足
aqua-play様、度々ありがとうございます。
「河川などでは水を止めることはできないので」ということでしたが、
ここで大きな疑問が。礫間浄化は常に水がないと微生物がダメになるのでしょうか?
きっと乾いてしまうとダメですよね。
たとえば洪水時に一時的に水が出るような場所で
この礫間浄化を試みるというのは無理というものですよね。
うちの近所でそういう計画があることを耳にして
興味をそそられたのがこのQの発端だったのでした。
No.9810 【A-9】
Re:礫による水質浄化
2005-03-05 08:04:26 aqua-play (
生物膜は乾燥すると活性力が無くなり剥離してしまう
と思います
処理方式として散水ろ床法や平面酸化方式などは汚水の
他に生物膜を乾燥させないため補水と言って水道水
や井戸水をほんの少々常に流入させるようになっていま
す
>たとえば洪水時に一時的に水が出るような場所で
>この礫間浄化を試みるというのは無理というものですよね。
洪水時に一時的にしか水が出ないとなると生物膜が乾燥
すると云うより初めから生物膜が形成されないと思います
回答に対するお礼・補足
aqua-play様、さらなるご教示ありがとうございます。
やはり乾燥はだめですか。当たり前ですよね。
もしかすると、私が耳にした計画というのは
そもそも生物膜による浄化を考えていないのかもしれません。
油については、「礫に付着させることで除去する(つまり分解はそもそも考えていない)」ということのようです。
SSやBODなどは?という疑問も湧いてきますが・・・。
総件数 8 件 page 1/1