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環境Q&A

排ガス分析での換算値とは 

登録日: 2002年07月23日 最終回答日:2002年07月25日 大気環境 大気汚染

No.953 2002-07-23 14:36:45 toshi

よく排気ガス等での分析表に12%O2換算値といった注釈
がありますが、どういうことなのですか? 
できるだけ平易に解説してもらえれば幸いです。

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No.962 【A-1】

Re:排ガス分析での換算値とは

2002-07-25 17:12:27 LP

排ガス処理には二次燃焼用空気を注入して反応を促進させ,有害物質を減少させる機構のものがあります。
この場合,排ガスの出口で有害物質の濃度だけを単純に計測した場合,新鮮な空気を混ぜるだけで希釈の影響をうけて単位排ガス中に含まれる有害物質の濃度が大幅に下がるということが起こります。そうなると,燃焼装置類の排ガス性能のよしあしの判断がつかなくなってしまいます。

そのため,燃焼装置類を通過した排ガスが,大気中の酸素濃度21%から9ポイント減じた12%になったとした場合に,どの程度の濃度になったかを基準に換算して比較する・・・というのが12%O2換算値だと認識しています。

実際の排ガス中に残存する酸素濃度が12%以下の場合には実際の計測値より低く補正され,逆に12%以上の場合には実際の計測値より高く補正されることになります。

回答に対するお礼・補足

補正する意図とともに、解り易く回答いただきまして誠に
有難うございました。 

No.964 【A-2】

Re:排ガス分析での換算値とは

2002-07-25 18:30:49 東京都 / ちしゃ

LPさんの回答に少しだけ情報を補足します。

O2 12%換算値
とは排ガスの中に含まれている物質の濃度を酸素濃度12%の状態に換算したもの

これを用いる意味はLPさんの説明に詳しいですが
法的にもO2 12%換算値で計測するよう定められているものがあります。

例えば
ダイオキシン類対策特別措置法施行規則 第2条
http://www.env.go.jp/chemi/dioxin/kisoku.html では

  ハ 令別表第一第一号及び第五号に掲げる施設からの排出ガスを測定する場合にあっては、日本工業規格K〇三一一の七・四・三の備考の酸素濃度による補正を行うこと。この場合、換算する酸素の濃度(On)は令別表第一第一号に掲げる施設にあっては十五パーセント、令別表第一第五号に掲げる施設にあっては十二パーセントとすること。

と測定方法を定めています。

令別表第一第五号に掲げる施設とは、廃棄物焼却炉、令別表第一第一号に掲げる施設とは焼結炉です。

回答に対するお礼・補足

 貴回答をもとに、実際の換算式も確認できました。有難うございました。

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