一般財団法人環境イノベーション情報機構
ガラス器具の公差
登録日: 2004年12月08日 最終回答日:2004年12月15日 環境一般 その他(環境一般)
No.8722 2004-12-08 06:10:28 DA
ガラス器具の公差及び誤差について教えてはいただけないでしょうか。
ホールピペット・メスフラスコに公差が与えられていますが、
例えば液を100倍するのに1mlのホールピペット(公差±0.007ml)と100mlのメスフラスコ(公差±0.1ml)を使うのと、10mlのホールピペット(公差±0.02ml)と1000mlのメスフラスコ(公差±0.3ml)を使うのでは後者の方が感覚的に良いのはわかるのですが理屈がわかりません。
何方かよろしくお願いします。
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No.8764 【A-1】
Re:ガラス器具の公差
2004-12-14 14:25:29 ほるとん (
単純に、
1mlのホールピペット(公差±0.007ml)と100mlのメスフラスコ(公差±0.1ml)
を、公差ごと10倍して、
10mlのホールピペット(公差±0.02ml)と1000mlのメスフラスコ(公差±0.3ml)
と比べてみたらわかりそうですけど、これではダメですかね?
これも感覚的でしかないかもしれませんね。
No.8771 【A-2】
Re:ガラス器具の公差
2004-12-15 00:21:45 きら (
1.次の様に考えてみては、どうでしょうか?
1mlのホールピペットに対して公差0.007mlは0.7%の誤差、10mlのホールピペットで公差0.02mlは0.2%の誤差となります。
また、100mlのメスフラスコで公差0.1mlは0.1%の誤差、100mlのメスフラスコで公差0.3mlは0.03%です。
当然、誤差の%が低い方が精度が良いということになります。
2.実際に希釈倍率を計算してみては?
1ml(±0.007ml)=0.993〜1.007ml
これを100ml(±0.1ml)=99.9〜100.1mlに希釈すると何倍になりますか?
同様に10ml(±0.1ml)=9.9〜10,1ml
これを1000ml(±0.3ml)=999.7〜1000.3mlに希釈すると何倍?
3.公差だけが誤差の原因ではない。
これには、いろいろあるのですが、今、簡単に思いつくことを書いてみます。
ピペットの標線に液面を100%完全に合わせることはできません。必ず誤差があります。
仮に1mlと10mlのピペットともに液面が標線から0.1mmずれていたとすると、どちらの誤差(%)が大きいでしょうか?
また、ピペット内の液を100%完全に排出することもできません。ピペットの内壁に液が付着します。(このことを後流といいます)。
1mlと10mlのピペットで付着する量が同じだとすると、どちらの誤差(%)が大きいでしょうか?
ピペットの先端にできるしずく1滴は、一般に0.03〜0.05mlといわれています。これは、1ml・10mlのピペットの公差よりも大きいですね。
標線は20℃を標準温度として作成されています。冷却保存していた液を即座にピペットで吸い上げたり、メスフラスコに移してはダメですし、ピペット・メスフラスコを高温乾燥機に入れるのも同じです。
厳密に言うと温度だけではなく気圧も関係します。
どんなに精度の高いガラス器具を使っても洗浄・乾燥方法・とも洗いが悪いと内部に汚れが付着してしまいます。
他にも多々ありますが、考えて見てください。
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