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環境Q&A

アリルチオ尿素の硝化作用抑制について 

登録日: 2004年11月16日 最終回答日:2004年12月23日 水・土壌環境 水質汚濁

No.8463 2004-11-16 12:02:24 水鏡

はじめまして。
BODの測定を行っています。

 最近ATU−BOD測定の依頼があり、検査方法は、JIS K0102に従って行いました。

 この中で、硝化細菌抑制のために「アリルチオ尿素」が使われておりますが、これによる抑制のメカニズム(なぜ、抑制されるのか?)が解かりません。

 どなたかご存知の方がおられましたらご教授ください。

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No.8870 【A-1】

Re:アリルチオ尿素の硝化作用抑制について

2004-12-23 20:57:43 papa

同じような仕事をしているので、私も回答を期待していましたが、回答がないのでわかる範囲でお知らせします。
BOD測定の目的から、従属栄養の好気性細菌に成育阻害がなく、アンモニア酸化細菌の酵素系のみを選択的に阻害する作用のある薬剤を使っているのだということでしょう。
土壌肥料学の専門家に聞いてみたところ、硝化抑制剤は遅効性窒素肥料の助剤として昭和30年代から知られているものとのことです。近年、環境保全型農業資材として話題になっていますが、作用メカニズムが分子レベルで明らかになっているというよりも、経験的に知られているというレベルではないかとのことでした。肥料では硝化抑制剤はかなり多くの種類のものが実用化されているとのことでした。(参考)
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/nogyosinko/sehi16/h16-2-10.pdf
硝化抑制BODと通常のBODとの差は、水処理にとっても重要なファクターとなっています。
ご質問の内容は自分でも文献を捜したことがありますが、水処理や分析関係の文献で見つかりませんでした。環境科学よりも本来は硝化細菌を研究している土壌微生物の専門家にお尋ねになるのがよいかもしれません。

回答に対するお礼・補足

PaPa様
ありがとうございます。
 JISの規格にあるのだから明確な理由があるものと考えていました。
 BODは、昔から測定されておりますが、本当に奥が深いものだと改めて感じました。
 今後も、よろしくご指導ください。

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