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環境Q&A

川の水の色について 

登録日: 2004年08月03日 最終回答日:2004年08月03日 自然環境 自然とのふれあい

No.7139 2004-08-03 10:29:41 いとけん

先日、とあるダムの上流域で水の色が薄いエメラルドグリーン(うす青緑色)に見えるところがありました。その更に上流部には温泉が点在していたりもしますが、水の色が綺麗に見えるのは何故?と頭を悩ませています。
そこで…その色調の基になっている物質を特定したいのですが、それを判定できるような試験なんてあるものでしょうか?御知恵の拝借を願います。

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No.7141 【A-1】

Re:川の水の色について

2004-08-03 10:56:36 ジオドクター

>先日、とあるダムの上流域で水の色が薄いエメラルドグリーン(うす青緑色)に見えるところがありました。その更に上流部には温泉が点在していたりもしますが、水の色が綺麗に見えるのは何故?と頭を悩ませています。
>そこで…その色調の基になっている物質を特定したいのですが、それを判定できるような試験なんてあるものでしょうか?御知恵の拝借を願います。
>

水の色についてですが、光の散乱形態(レイリー散乱やミュー散乱)によって着色(厳密に言うと着色ではありませんが)する場合、アルミニウム等の金属イオンによる着色があります。

金属そのものの色ではない場合は、物体の粒子の径によって色調が変わります。(レイリー散乱、ミュー散乱)
これらは光の波長より「長いか、短いか」によって色が決まります。

つい最近ですが、当方もダム湖の水の着色原因について調査を行いましたが、そのときは金属イオン(鉄、シリカ、アルミ等)を測定しました。結果的に、これらの金属イオンではないという結論に達してしまいましたが、調査方法はこれ位なのではないでしょうか。(そのときの結論は、各種金属イオンの量が少ないことから、レイリー散乱によるものと結論ずけました)
また、粒度試験を行うと良いかもしれません。

レイリー散乱やミュー散乱については、土のコロイドについての本を調べると詳しく書いてあります。

No.7152 【A-2】

Re:川の水の色について

2004-08-03 14:33:01 君山銀針

■水の構造と性質 1.2.7 水の色(小林 映章さん)
http://www.con-pro.net/readings/water/doc0013.html
水分子が赤色付近の光(660nmと605nm)を吸収するからです。色光が吸収されると、その補色である青緑色光が残り、それが水中のごみやプランクトンなどの微小物質に散乱されて私たちの目に入ってきます


■愛媛総合科学博物館 青い色のはなし
http://www.sci-museum.niihama.ehime.jp/home/03_07.html
水をつくっている分子の形が折れ曲がってるために、水素結合という特殊な結びつきが存在します。この水素結合のまわりで赤成分の色の光がわずかに吸収されるので、差し引き青色が微妙に水を彩るのです

という説明がありますが、ほかに

◆海が青く見えるのはなぜですか?
http://www.kiriya-chem.co.jp/q&a/q41.html
(1)海面からの反射、(2)海中に入射した光の浮遊物からの反射、(3)海底からの反射、の3つの光が合わさって海の色になっている
という指摘もあります。

この(2)の部分が上の■の説明に該当します。

なお、光の散乱以外にいろいろな要素が合わさってある色がみえる
個別ケースの例では

裏磐梯 五色沼の色と謎
http://goshikinuma.hp.infoseek.co.jp/page003.html
沼の底に沈殿する珪酸アルミニウムの微粒子に太陽光が当たると光が散乱して、さまざまな色になる

沖縄の海 七色の色の秘密:
http://www.jtrip.co.jp/jmc/step4.htm
海底の底質・サンゴ礁・または海底生物などの色が浅い水の色と重なりあってさまざまな色に変化

という説明があります


回答に対するお礼・補足

早々にご丁寧は回答を頂きましてありがとうございます。「物質の特定」に若干こだわっていましたが、必ずしもそうではないということですね。勉強になりました。

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