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環境Q&A

廃棄物の無償譲渡と不用品寄付・譲渡の違い 

登録日: 2023年07月24日 最終回答日:2023年09月03日 ごみ・リサイクル リサイクル

No.42102 2023-07-24 23:31:34 ZWl10063 零細ビルメン経営者

表題の件につきまして質問させてください。

東京都事例の場合
「占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないため不要になった物をいう。」と定義されています。
無償の場合は、廃棄物に該当します。
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/industrial_waste/improper_handling/case.html

とありますが、例えば福祉団体が募る寄付や、SNS上での不用品無償譲渡募集などは
この考えで行くと廃棄物の不適切処理に該当してしまうのではと思うのですが如何でしょうか?
不用品という段階で占有者に使用の意思がない事がまず成立し
リサイクルショップなどでも値が付かなければ、上記事例の定義でいうと廃棄物に該当するのではと思います。

例えば、使っていない古い年式のブラウン管TV(動作はする)の処分を考えている人Aに
福祉施設Bがビデオ視聴用に欲しいと無償譲渡を持ち掛けた場合はどうでしょうか?
AはTVを自分ではもう使用しない不用品と認識しており、リサイクルショップでも買取できないと断られており
Bから話が来るまでは家電リサイクル法に基づいての処分を考えていたとします。

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No.42103 【A-1】

Re:廃棄物の無償譲渡と不用品寄付・譲渡の違い

2023-07-25 16:00:35 コルク (ZWl10056

質問の例はリユースに当たります。
まだ使用できる不用品の再使用がリユースです。

しかし譲渡先が適正にリユースするまたはリユース販売する場合のみ廃棄物扱いではなく不用品扱いになります。
リユース利用又はリユース販売を行うと称しつつ、実際にはそれらを行わない物(いわゆる「不用品回収業者」や「スクラップ業者」など)に有償又は無償で譲渡してしまうと法律違反になります。

この場合はBが信用できるか判断してから渡すと良いでしょう。


下記「経済産業省」の関連資料
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/kaden_recycle/setumeikai/shiryou2.pdf
https://jta.or.jp/wp-content/themes/jta_theme/pdf/hikkoshi_member/hikkoshi_hikiwatashi.pdf

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。

リユース=そのままの形で再利用できるという認識で宜しいでしょうか?
例で挙げたTVの例だと、そのまま使用できるからOK
しかし、貰ったTVで共食い整備して1台を使えるTVに作り替えるのはNGという事であっていますか?

という事であれば
飲食店が出す残飯を
・ペットの餌にするから無償でもらい受けるのはそのまま使用できるのでリユース
・肥料にするから無償でもらい受けるのはそのまま使用していないので不適切処理
こういった考えで合っていますでしょうか?

No.42104 【A-2】

Re:廃棄物の無償譲渡と不用品寄付・譲渡の違い

2023-07-31 10:03:45 新米環境担当者 (ZWlbc4f

食品業界に勤めておりますので、再質問の分に回答いたします。

飲食店が出す残飯を
・ペットの餌にするから無償でもらい受けるのはそのまま使用できるので
 リユース
・肥料にするから無償でもらい受けるのはそのまま使用していないので
 不適切処理
こういった考えで合っていますでしょうか?

その通りです。当社では食品残渣が定期的に大量に排出されますが、加工工程がある堆肥や燃料の原料(メタン発酵原料)として排出する場合、有償としています。

例示の件ですが、現実としてペットの餌として譲渡するのは当日中であっても腐敗の可能性が高いので無理だとは思います。一応念のため。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございました。

No.42118 【A-3】

Re:廃棄物の無償譲渡と不用品寄付・譲渡の違い

2023-09-03 21:02:44 どんぐり (ZWl102a

>東京都事例の場合
>「占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないため不要になった物をいう。」と定義されています。
>無償の場合は、廃棄物に該当します。
>
とお書きになっていますが、リンク先の不要物の定義の文章は、
「「不要物」とは、占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないため不要になった物をいい、これに該当するか否かは、その物の性状、排出の状況、通常の取り扱い形態、取引価値の有無及び事業者の意志等を総合的に勘案して決することとなっています。」
です。
これは「総合判断説」と言われている考え方だと思います。

このリンク先の6ページ(行政処分の指針(平成25年通知))で@物の性状 、A排出の状況、B通常の取扱い形態、C取引価値の有無、D占有者の意思、を総合的に勘案して廃棄物該当性を判断するよう求めて少し詳しく説明されています。
また、下取りについては許可事務等の取扱いについて(通知)の12ページから13ページに
「新しい製品を販売する際に商慣習として同種の製品で使用済みのものを無償で引き取り、収集運搬する下取り行為については、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要であること。」と記載されていて、@新しい製品を販売する際、A商習慣として、B同種の製品で使用済み、C無償で引き取る、D事業者自ら(販売事業者)が収集運搬、の条件を満たしていると廃棄物ではあるが廃掃法を適用しないとしています。(書面による契約義務などの委託基準も適用しない様子)

総合判断説にあてはめると、福祉団体が募る寄付や、SNS上での不用品無償譲渡募集、使っていない古い年式のブラウン管TV(動作はする)の無償譲渡などは廃棄物に該当するのでしょうか。占有者の意思は難しい判断になると思います。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございました。

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