一般財団法人環境イノベーション情報機構
金属の酸分解で教えて頂けないでしょうか。
登録日: 2020年04月07日 最終回答日:2020年04月08日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.41566 2020-04-07 21:58:00 ZWlfc19 yuuki
試料(灰など)を底質調査方法の湿式分解して、ICP-AESで測定しております。
酸分解は硝酸+過塩素酸で行っております。
Na,Kを測定すると低めに出てしまうことがあり、過塩素酸抜きで硝酸のみで分解すると
Na,Kが真値に近い値が出ます。
過塩素酸を入れるとNa,Kが低く出る理由として私としては以下のことを考えてます。
1.過塩素酸を最後に白煙発生させてある程度飛ばしているが、その際にロスする。
2.過塩素酸を(多めに?)入れると塩が発生する。
このような事を経験されたり、論文などあればご教授頂けないでしょうか。
よろしくお願いいたします。
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No.41568 【A-1】
Re:金属の酸分解で教えて頂けないでしょうか。
2020-04-08 08:09:52 いずみ (ZWlfc52
@カリウムと過塩素酸は白色の沈殿を作ります。
微量のカリウムであれば沈殿はできませんが、試料が灰となるとこの影響は無視できないかもしれません。
A硝酸+過塩素酸で分解を行った際、検量線にも過塩素酸を添加してください。
過塩素酸は硫酸ほどではないですが粘性があります。サンプルのみに過塩素酸が含まれていると物理干渉により負の誤差が生じる恐れがあります。
でもサンプルを希釈しているのであれば、話はべつですけど。
B最後に余計なお世話かもしれませんが、灰に含まれるナトリウムとカリウムを定量する場合、底質調査方法(硝酸+過塩素酸)では分解が不十分です。有害金属を定量するのであれば、この方法でも問題ないですが。
灰の中ではナトリウムやカリウムはケイ素と結合している場合がほとんどです。そしてケイ素と結合したナトリウムとカリウムはフッ化水素酸以外の酸では分解しません。
ただ、会社から底質調査法で分析するように指示されているのであれば、会社の指示に従うべきです。フッ酸を使用すると底質調査法と分析値が大きく変わってしまいますから。
回答に対するお礼・補足
いずみ 様
ご回答のほど、有り難うございます。
灰試料はカリウムが高いので、基本薄めておりますので、2番は大丈夫かと思います。
なのでいずみ様のおっしゃる1,3番を検証してみようかと思います。
なかなか含有試験の場合、真値がわかりにくいため前処理方法の検証が難しいです。
認証標準物質などで確認するのが一番だと思いますが・・・
有り難うございました。
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