一般財団法人環境イノベーション情報機構
フルボ酸について
登録日: 2001年10月16日 最終回答日:2001年10月23日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染
No.408 2001-10-16 14:57:38 nobu
現在、土壌の酸性化について調べています。その中で、土壌の酸性化の理由の中に地理的理由、気象的理由により、生物活性が低下する事で有機酸(フルボ酸)が発生、その結果酸性化の原因となるとありました。しかし、フルボ酸は海にとっては鉄の供給源として役にたっています。どのような状態が望ましいのか教えていただきたく投稿させていただきました。お願いします。
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No.424 【A-1】
Re:フルボ酸について
2001-10-23 17:34:40 ちしゃ (
「専門用語の解説 腐植物質」
http://unit.aist.go.jp/emtech/15adreme/humic_substances/what_is_hs.html に
フルボ酸について「腐植物質とは土壌をNaOH等のアルカリで抽出した分画,あるいは天然水でXAD樹脂に吸着し、希アルカリ水溶液で溶出される分画のことです。その中で酸により沈殿する分画をフミン酸,沈殿しない分画をフルボ酸と呼んでいますが、これらは単にアルカリで抽出した分画ということで、単一の化合物ではなく種々の高分子弱酸を含んだ不均一な混合物であると見なすことができます。」 との説明があります。
また、「腐植物質は,地中に放置した放射性核種の拡散性が錯形成により増加することや,上水の塩素処理によりトリハロメタンの様な有害化学物質を生成する等環境に対しネガティブな作用を示す反面,銅等の有害重金属に対する凝集能,六価クロムの無毒化還元や有機ハロゲン化物の脱塩素化の様なポシティブな役割も果たしていることが知られております」など、ポシティブ・ネガティブ両面の働きが指摘されています。
この説明を読むとフルボ酸を含む腐植物質のこうした様々な作用の解明はまだまだ未解明で「研究中」ということのようです。
また、腐植物質に関連する様々な分野の研究の発展と交流を図るため日本腐植物質研究会(事務局:神戸大学農学部土壌研内 会員数150名)という組織が出来ているようです。
ホームページ→ http://www.ans.kobe-u.ac.jp/bes/soil/jhss/index.html
ホームページにはQ&Aコーナーなども作る予定(腐植酸(フミン酸)やフルボ酸って?、腐植の化学構造、腐植の物理構造、腐植の作用などの項目を準備中)のようですので、こちらにお聞きになってはいかがでしょう。
回答に対するお礼・補足
詳しい文献と意見ありがとうございます。参考にさせていただきます。
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