一般財団法人環境イノベーション情報機構
活性汚泥のアルカリ度について
登録日: 2016年05月17日 最終回答日:2016年05月19日 水・土壌環境 水質汚濁
No.40405 2016-05-17 21:16:39 ZWlb348 カンパチ先生
下水処理施設に勤務するものです。
ある種の糸状菌増殖対策としてエアタンの曝気風量を増加し、DOを高く維持するよう上司からアドバイスされました。
処理施設は2段式嫌気・好気法でステップ流入を採用しています。
現状の好気槽アルカリ度は40〜50r/ℓですが、試しに10%ほど風量を増加させたところ硝化が進みアルカリ度が30r/ℓ以下にまで低下しPHが6.8から6.3に低下しました。
アルカリ度低下=即、解体(過曝気)で無いと思いますが、PH低下以外に何か悪影響は有りますでしょうか?
アドバイスをお願いします。
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No.40406 【A-1】
Re:活性汚泥のアルカリ度について
2016-05-19 17:16:26 papa (ZWlbd18
アルカリ度がどうこうよりも酸化態窒素の分布と残留アンモニア態窒素のレベルをチェックすることが普通の管理指標になるので、アルカリ度を指標としている例はあまり聞いたことがありません。(ステップ2段のケースではORPがほとんど指標になりません)
かなり昔になりますが、嫌気槽(無酸素槽)との循環比の設定が適切でないため、中途半端な硝化で亜硝酸イオンが蓄積するとかが原因で解体に至った施設を拝見したことがあります。
一般的にステップ2段の嫌気好気では、硝化液の循環をエアリフトで行っているケースが多いので送気量を増やすと循環比が大きくなりますので、適切な循環比となるよう注意深くエアリフトゲートの開度調整が必要となります。(開度数センチ変更でも循環比がかなり変化して微妙な調整になりますが)
送気量を増やしてpHが低下するようなら、十分な硝化が行われていない可能性があります。アルカリ度を指標とするより窒素の動態を注意深くチェックして送気量の設定を行う必要があると思います。
上司の方のアドバイスは理由はともかく適切な方向のアドバイスであると思います。
ステップの前段後段流入比は返送率100%の場合は1:1ですが、流入比のチェックは前段と後段のMLSS比が1:1.5となるよう設計されていますので流入比のチェックも必要かと思います。ステップ流入比が適切でないと窒素の動態をチェックする意味もなくなりますので。
回答に対するお礼・補足
papaさん有難うございます。
参考にさせていただきます。
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