ISOの環境側面対象と手順
登録日: 2015年10月05日 最終回答日:2015年11月08日 エコビジネス 環境マネジメント
No.40196 2015-10-05 14:17:32 ZWlf153 ジェームス
環境側面の抽出方法について、伺いたく、宜しくお願い致します。
規格要求事項では、a)組織が管理できる環境側面及び組織が影響を及ぼすことができる環境側面を特定する。b)環境に著しい影響を与える又は与える可能性のある側面を決定する。となっています。
当組織の切り口では、電気の使用、水の使用、廃棄物の発生、燃料の使用、排ガスの発生、騒音、振動、悪臭、紙の使用等があります。
電気では、消費電力が大きい機器もあれば、微々たる消費量の小型家電があります。紙では、工業的に使うダンボールもあれば、事務所で使う付箋紙があります。水では、大型ポンプで補給することもあれば、手洗いもあります。細かい側面を考える切がないです。
環境側面抽出を行うと、人によって抽出対象がまちまちになり、どこまでを範囲とするかを基準がありません。電気では、何kw以上を抽出範囲にして、何kwを何点にするかを決めようとしても、機器の種類、消費電力、台数、使用時間、使用頻度がサイト毎にまちまちで、数値化することは難しいです。
小さ過ぎて管理できず、著しいとは思えない環境側面を抽出しなくても良いと思うのですが、手順書にはどの様にすれば、良いか検討しており、参考になる手法があれば、教えて頂きたく、宜しくお願い致します。
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No.40197 【A-1】
Re:ISOの環境側面対象と手順
2015-10-05 17:08:56 たる吉 (ZWl47e
著しい環境側面とは、環境側面をたくさん列挙して、その中から選ぶようなものではなく、
@管理しなければならないもの(法的要求、事故発生可能性大等)
A事業活動上、無視できないもの(上位方針等)
のようです。
>環境側面抽出を行うと、人によって抽出対象がまちまちになり、どこまでを範囲とするかを基準がありません。
尚、環境側面は、組織における管理単位によって異なります。
極論すれば、本社地区の環境部門における「著しい環境側面」は、「工場の環境部門」となるでしょう。
回答に対するお礼・補足
たる吉 様
早速、明瞭なご回答を有り難う御座いました。
法的要求事項、事故発生の可能性、事業方針等の中から著しい環境側面を決定することが有効だと感じました。
5段階評価で、1点になる様な側面を書きだすと切がなく、事業活動に影響が大きい側面等を抽出する様に考えてみます。
No.40199 【A-2】
Re:ISOの環境側面対象と手順
2015-10-05 21:13:20 鶏 (ZWle459
>環境側面の抽出方法について、伺いたく
論点を2つに分けましょう。
まず、前回答者様も仰せの通り、環境側面を抽出するという要求事項はISO規格にありません。アレは審査員(認証機関)が勝手に要求している事項です。ウチにはそんなモノ無いですが何も問題はありません。
ですから、ジェームス様には2つの道があります。
それは審査員とのバトルを覚悟でマトモな環境管理道を突き進むのか、それともナアナアで適当な資料を作ってお茶を濁すのか?です。
何れにしろ「そんな事」でムダな時間と神経を費やすのは健康と環境によろしくない行為だと思いますよ。
さて、ここからは「マトモな話」です。
組織には、ISOとは無関係に最初から向かうべき(環境に類する)目的があります。エネルギーで言うなら「省エネ1%の達成」とかであり、廃棄物なら「不法投棄に加担しない」などです。
この時、御社では「どのような行為」を管理対象として捉えて(特定して)、管理を行えば「その目標」を達成できるのでしょうか?
鶏は御社を存じませんが、例えばトイレの電気に消し忘れがあった程度のことで、全社のエネルギー原単位に多大な影響を与えうることは無いでしょう?だったらそれは無視したとしても全社のエネルギーは「管理可能」なのです。
「何処まで細かく特定するのか?」は、そうして考えるものだと鶏は思います。
ISO認証は兎も角として、実務の上では「その行為」に「どのような環境側面があるのか」は、さして問題ではありません。
そうではなく、「管理すべき環境側面を持っている相手が、何なのか」が大きな問題なのです。発想が逆なのです。
そうした時に「モーターAは○kw」などと言う「カタログ値」に大した意味はありません。参考になるか・ならないか程度です。
問題は、その「モーターA」がどのような「特質」を持ってるのか?です。
「素人に触らせると設定を勝手に変えるから危険なんだよね」とか。そういう泥臭い調査こそに意味はあります。
信じられないかも知れませんがISO審査員は大抵の場合、環境実務の「ド素人」です。少なくとも鶏は「プロ」と信じれる人を見たことがありません。ですから「アレは偉い人の言うことだから」と真に受ける必要はないのです。
それよりも「プロ」である現場の声を聞いてあげてください。
こ参考まで。
回答に対するお礼・補足
鶏 様
早速のご回答、貴重なご意見を有り難う御座いました。
確かに環境側面を抽出する要求事項は規格にはなく、附属書にはインプットとアウトプットを考慮に入れて、環境側面を特定するとなっていました。
そうすると、審査員の裁量次第でいろんな捉え方がありそうです。
著しい環境側面を決定するだけでなく、環境側面を特定することが規格で要求しているので、範囲の決め方に戸惑っていました。その結果、影響が僅かな環境側面まで出てきてしまいました。見直して、重要性の少ないところを削除します。また、手順書においても大きな影響を及ぼす環境側面を特定できる表現に変更してみます。
No.40201 【A-3】
Re:ISOの環境側面対象と手順
2015-10-08 08:52:50 たる吉 (ZWl47e
えっと、なんとなくご理解いただいていない感じがしました。
鶏さんがおっしゃるとおり、まじめに向き合うか、遊びに付き合うかの選択肢はございますが、あえてまじめ目線で誤解をおそれず記載します。
ちなみに、
>>尚、環境側面は、組織における管理単位によって異なります。
という点です。
例えば、環境側面を「業務及び設備並びに製品及びサービス」と定義します。
すると、
>環境側面を特定する
という要求事項は全社全部門、既にできているのではないでしょうか?
この中の「管理しなければならないもの」、「業務遂行上無視できないもの」が、『著しい環境側面』となります。
おそらく管理しなければならないものは、既に管理文書があるでしょう。
業務遂行上無視できないものは、目標があるでしょう。
そういうものだと思ってます。
回答に対するお礼・補足
たる吉 様
補足のご説明を有り難うございます。
理解不足と説明不足がありまして、失礼しました。
経緯を説明しますと、最初に各セクション毎に側面をかなり細かく抽出していました。更に部署毎に超細かく抽出したり、やや細かく抽出していて、統一性がなかったです。環境目標に繋げるために意図的に抽出した場合もあります。その結果、帳票のボリュームが多大になりました。
その後、審査員にA部署で抽出していてB部署で抽出していない理由の説明を求められ、裁量による差異を何とか誤魔化して説明しました。
現場から、側面抽出の範囲を統一するために基準設定の要望がありました。この要望のために手順書や帳票に基準を設けることは容易ではありません。
また、新規設備、新規製品があると、新しく抽出を行いますが、担当交替等があると、抽出範囲や点数がまちまちになります。
側面抽出で多大な労力を使わずに、簡単に管理して、帳票の内容を少なくしたいと考えていました。
なので、まずは手順の対象範囲をある程度明確に決めたい思いました。
アドバイスにありました”管理単位”における「管理しなければならないもの」、「業務遂行上無視できないもの」が特定されて、『著しい環境側面』を決定できる様に再検討してみます。
大変参考になりました。
No.40219 【A-4】
Re:ISOの環境側面対象と手順
2015-11-08 19:49:42 ぶらっくたいがぁ (ZWlc74f
それはそうです。
しかし、逆にいえば組織には組織の捉え方があります。それにそぐわない審査員は忌避すればいいのです。組織に「ISOごっこ」を強いる審査員しかいない認証機関なら、登録移転してしまえばいいのです。
審査員あるいは認証機関の仕事は適合性を判定する事なので、それに歯向かうことはできませんし否定もできません。しかし、審査員あるいは認証機関の歪んだ考え方に追従する必要も義務もありません。組織には、審査員あるいは認証機関を自由に選ぶ権利があります。
回答に対するお礼・補足
ぶらっくたいがぁ 様
返事が大変遅くなりまして、申し訳ありません。
認証機関によって、審査の方針等が違い、審査員の理解力に違いがある可能性もあります。組織の方針に合わない審査員ばっかりでしたら、認証機関を変更することもできます。ご回答を有り難う御座いました。
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