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環境Q&A

下水処理場における放流水の滅菌について 

登録日: 2015年02月26日 最終回答日:2015年03月04日 水・土壌環境 水質汚濁

No.40024 2015-02-26 01:17:08 ZWlf233 R

標準活性汚泥法と、凝集剤を併用する循環式硝化脱窒法の2通りの処理方式の施設が併設されている処理場の維持管理に携わっています。

下水道維持管理指針などをみると、高度処理施設の方が滅菌用の次亜塩素酸ナトリウムの注入率は少なくてすむという記述が見受けられるのですが、大腸菌群数を検出させないようにするのに循環式硝化脱窒法の施設の方の注入率を高く設定しなければいけない状況になっています。

大腸菌群数の法定基準が1ml当たり3000個以下であることは承知していますが、樹木の散水用等で提供するということで、できる限り大腸菌群数は検出させないことが目標になっています。



処理状況としては当然、循環式硝化脱窒法の施設の方が水質は良い状況であり、アンモニア性窒素も標準活性汚泥法の施設で6〜8mg/Lであるのに対し、循環式硝化脱窒法の施設は残存しても0.4mg/L以下程度です。

両施設の滅菌前のヨウ素消費量も測定しましたが、どちらも同程度の値でした。

残留塩素を測定したところ、標準活性汚泥法はT-Clが0.7mg/L程度、F-Clが0.05mg/L程度で、循環式硝化脱窒法はT-Clが0.3mg/L程度、F-Clが0.05mg/L程度となっています。



この場合、高度処理施設の方の次亜塩素酸ナトリウムの注入率を高く設定する必要がある要因としてどのようなことが考えられるでしょうか?

よろしくお願い致します。

総件数 3 件  page 1/1   

No.40025 【A-1】

Re:下水処理場における放流水の滅菌について

2015-02-26 09:19:27 SSS (ZWlbd9

>アンモニア性窒素も標準活性汚泥法の施設で6〜8mg/Lであるのに対し、循環式硝化脱窒法の施設は残存しても0.4mg/L以下程度です。
>両施設の滅菌前のヨウ素消費量も測定しましたが、どちらも同程度の値でした。

>残留塩素を測定したところ、標準活性汚泥法はT-Clが0.7mg/L程度、F-Clが0.05mg/L程度で、循環式硝化脱窒法はT-Clが0.3mg/L程度、F-Clが0.05mg/L程度となっています。

処理の条件として各施設の塩素注入量が明記されていませんが、その範囲で考えてみました。
残留塩素と遊離残留塩素の差の違いについて考えなければなりません。
差が大きいということはまだ塩素注入が不十分だということになりますので、
逆に標準活性汚泥法の施設の方がより問題があるといえます。
塩素要求量の試験を行い、塩素注入率と残留塩素の関係を見極めると良いと思われます。
現状での各施設の大腸菌群試験の結果はどうなっているのですか。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございました。

塩素の注入率ですが、標準活性汚泥法の施設が1.1mg/L程度、循環式硝化脱窒法の施設で1.3mg/L程度です。

残留塩素と遊離残留塩素の差につきましては、標準活性汚泥法の施設はリンの除去も目指して疑似嫌気好気の状態で使っていますので、アンモニア性窒素が残存することでクロラミン等になっていると理解しています。詳細を記載しておらず申し訳ありませんでした。

大腸菌群数につきましては、滅菌前のもので標準活性汚泥法のほうが1mlあたり100〜1000個、循環式硝化脱窒法のほうが50〜300個となっています。

No.40031 【A-2】

Re:下水処理場における放流水の滅菌について

2015-02-27 09:02:34 SSS (ZWlbd9

>できる限り大腸菌群数は検出させないことが目標になっています。
>高度処理施設の方の次亜塩素酸ナトリウムの注入率を高く設定する必要がある要因としてどのようなことが考えられるでしょうか?
>

追加説明ありがとうございます。
追加説明の中にご質問の回答が出ていますね。
塩素注入を途中で止めているから注入量が少ない。
「大腸菌群数は検出させないことが目標」としているのなら
殺菌力の小さい結合塩素ではなく、遊離残留塩素を増やす必要があるのでは。
そのためには、標準活性汚泥法の方が塩素注入量が多くなります。

回答に対するお礼・補足

再度の回答ありがとうございました。
また説明不足の点があり、大変申し訳ありません。

今現在は、前回の補足で記載した次亜塩素酸ナトリウムの注入率で、両施設とも大腸菌群数は1ml当たり0個で、検出されてはいません。

ただ、この状況から次亜塩素酸ナトリウムの注入率を低下させていこうとすると、年間を通してみて、標準活性汚泥法の施設では0.8mg/L前後から、循環式硝化脱窒法の施設では1.1mg/L前後から大腸菌群数が検出され始めます。

そこで循環式硝化脱窒法の施設の方に、何らか塩素と反応する物質が存在するのでは?、別の要因があるのでは?と考えているのですが、最初の質問に記載しましたように、アンモニア性窒素の残存量は標準活性汚泥法の施設の方が高く、還元性物質量を推定するヨウ素消費量もほぼ同程度というところで、現在行き詰まっている状況です。

No.40040 【A-3】

Re:下水処理場における放流水の滅菌について

2015-03-04 16:09:24 SSS (ZWlbd9

>標準活性汚泥法と、凝集剤を併用する循環式硝化脱窒法の2通りの処理方式の施設が併設されている処理場の維持管理に携わっています。
>
塩素注入量 残留塩素濃度 関係で検索してください。
https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/keikaku/keikaku-sakutei/documents/03_2_hosoku_zan-en.pdf

塩素を加えると標準活性汚泥法ではV型の反応曲線が当てはまると考えられます。
現状では標準活性汚泥法は上っていく途中でピークに達していないと考えられます。
ですから塩素注入が足りないのではと言っているのです。
大腸菌殺菌を安定的に行うためには結合塩素ではなく遊離塩素を0.1以上維持するとかにしなければいけないのでは。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございました。

反応曲線のピークに達していないというのは、その通りだと思います。

何かの資料でアンモニア性窒素の8〜10倍量の塩素が必要だという記載を見たことがあります。

それに従うなら、次亜塩の注入率を30〜40mg/Lいれないといけないことになります。

ただ塩素注入が足りないと書かれていますが、補足説明に記載させていただきましたように現在の注入率で両施設とも大腸菌群数は検出されていないので足りていないとの考えはありません。

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