一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

MLSS試験の誤差について 

登録日: 2013年01月19日 最終回答日:2013年01月31日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.38984 2013-01-19 00:27:09 ZWleb20 ひるる

水質試験でMLSS試験を行っていますが、試験の誤差が大きいと言われました。

試験は、検体を10ml採取して遠心分離してから蒸発皿にうつし、蒸発乾燥させ、重量を量って、大体18000、18200、18100位に収まっていますが、「100分の1違う!!」と言われます。

大体の誤差範囲はどの位ならばいいのでしょうか?
…個人的には、この位ならば誤差の範囲だと思うのですが、いかがなものですか?

総件数 3 件  page 1/1   

No.38985 【A-1】

Re:MLSS試験の誤差について

2013-01-20 11:08:01 たそがれ (ZWla61d

>水質試験でMLSS試験を行っていますが、試験の誤差が大きいと言われました。
>
>試験は、検体を10ml採取して遠心分離してから蒸発皿にうつし、蒸発乾燥させ、重量を量って、大体18000、18200、18100位に収まっていますが、「100分の1違う!!」と言われます。
>
>大体の誤差範囲はどの位ならばいいのでしょうか?
>…個人的には、この位ならば誤差の範囲だと思うのですが、いかがなものですか?


ベテランが食いつきそうな質問ですが、分析を専門としている方ではない、と信じて回答します。
「100分の1違う」とはだれに言われたのでしょうか。
このようなばっ気槽内液を均一な条件で10 mL取れますか。
繰り返し10 mL取ったものを天秤で測ってみてください。そこでばらつきがあればすでに勝負あった、ということになります。それ以降の操作でも不確かさの要因たっぷりです。
ばらつきだけに焦点を当てればチャンピオンデータではないでしょうか。
上司や先輩から言われたのならちょっと問題です。なぜなら真度(系統誤差の程度)について全く議論されていないからです。そろっていてもすべて半分の値かもしれませんよ。
MLSSの認証標準はないと思われますので、一度、信頼できる複数の試験所に依頼して確認してみることをお勧めします。そこそこ数値がそろっていたらその平均付近を仮の参照値とする方法もあります。また、どの程度ばらつくかの現実もわかるでしょう。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございました。
大変参考になりました。

No.38986 【A-2】

Re:MLSS試験の誤差について

2013-01-21 09:32:44 papa (ZWlbd18

>試験は、検体を10ml採取して遠心分離してから蒸発皿にうつし、蒸発乾燥させ、重量を量って、大体18000、18200、18100位に収まっていますが、「100分の1違う!!」と言われます。
ご質問の状況がちょっと理解し難いので推測で回答する部分がありますのでご容赦ください。
どういう処理方式化はわかりませんが、ふつうはMLSSが18000もある活性汚泥では遠心分離してもほとんど分離できないはずです。ほぼ重力濃縮した余剰濃縮汚泥濃度レベルですから、ばらつきがどうこう言える性状ではないはずです。
一般的なことを言えば、汚泥のような不均一な試料を10〜100ml程度とっても1%以内の偏差でデータをとることは専門家でなくとも無理と考えると思います。
その上、遠心分離したり、加熱恒量性のよくない通常の蒸発皿を使用していたのでは更にばらつきは大きくなります。
前回改訂の下水試験法でもろ過によるSSとして計測する手法が記載されています。恒量性のよいガラス繊維ろ紙・75〜90φ程度のろ過ホルダも市販されていることから、私の知りうる限り、近隣の処理場でも遠心分離法でやっているところはもうほとんどないと思います。
蒸発皿を乾燥、放冷を繰り返して質量の偏差が1%以内に収まるか確認してみてください。昔は蒸発皿が恒量にならなくてずいぶん徒労をしました。おそらく試料がなくとも偏差はかなりあるはずです。

>大体の誤差範囲はどの位ならばいいのでしょうか?
処理場運転上のデータとして考えると、±5%くらいのばらつきは最低限覚悟して運転計画を作成しています。
ちょっと厳しいかもしれませんが、いまどき遠心分離法でMLSSを測定し、1%の偏差を要求して処理運転をしているようではちょっと時代から取り残されている自治体か上司の方と思います。

回答に対するお礼・補足

納得です。
誤差があるのはやはりあたりまえの事なのですね。
参考になりました。

No.39011 【A-3】

Re:MLSS試験の誤差について

2013-01-31 15:27:17 テトラ (ZWl8341

質問内容について、いくつかの疑問があります。
@18000、18200、18100…の数値の単位は〔mg/L〕でしょうか?

A検体を10ml採取する方法は、どのように採取されていますか?
 …エッペンドルフ的なピペットを使用したとしても、時間経過と共に沈降して行きますが、採取直前に均一撹拌をされているのでしょうか?

B遠心分離操作後の上澄み水は何割程度で、上澄み水を除去する方法や、沈殿濃縮部分を蒸発皿に移す際に、洗浄液の使用量は、除去した上澄み水よりも少ない量で移せますか?

浄化槽のMLSS試験での経験から言うと…
 検体50mlを採取して、即、蒸発皿に移し、湯浴でほぼ蒸発乾固した後、乾燥機→デシケーターで放冷→重量測定。
という操作をしています。
※詳細については【JIS K0102-14.2 全蒸発残留物】試験方法に準拠

◆→この時、ブランク試料として、懸濁物質の除去された砂ろ過塔出口からの試料水50mlを並行して測定しています。
 見た目には〜ほぼ透明でも、溶解性無機物等が意外と多く含まれ、50ml中に約15mg程度です。
…なので、MLSS濃度に換算すると、

 15mg×1000(ml/L)/50ml=300(mg/L)を差し引いて、汚泥のMLSS濃度として算出しています。
 同様の水質条件であると仮定すれば、このブランク値300mg/Lは、測定結果18000mg/Lに対して、約1.6%に相当します。

C「100分の1違う!!」と言われる方は、バラツキの事を言っているのでしょうか?
 試験結果の平均値の“絶対値”の事を言っているのかも知れない…とも思いました。

総件数 3 件  page 1/1