温暖化に対する素朴な疑問

No.3886 2003-11-06 01:29:25 にけ

　大学で地球科学をほんの少しかじったのですが素朴な疑問がわいたので質問します。
　現在、地球の温暖化が加速しているといわれていますが、本当にそうなのでしょうか？産業革命250年前の炭酸ガス濃度280ppmが現在360ppmになっていますが、地球が今より平均して5℃も温暖であった時代の（温暖化の原因といわれている）炭酸ガス濃度と比較すると、（南極大陸の2000mの氷河は10万年前の温暖な時期の大気組成を記録しています。）それによると、280ppmでした、現在の濃度はすでに3割り増しです。ということは、現在はもっと温暖であるはずではないでしょうか？　
　僕は、二酸化炭素は減らしたほうがよいと思っていますが、温暖化の原因は太陽の放射熱や地球自体の活動によるところもあると思うのです。
　この辺に関して詳しく知っている人がいたら教えてください。よろしくお願いします。

No.4011 【A-1】

Re:温暖化に対する素朴な疑問

2003-11-18 15:45:06 東京都／ 君山銀針 （

http://georoom.hp.infoseek.co.jp/6earth/12co2.htm
に２０万年前から現在までの地球の気温、二酸化炭素、メタンの量を示したグラフがあります。
地球規模の気候変動の中で、過去の高温期についても、近年の地球温暖化のように人為的にはありませんが、気温の上下と二酸化炭素、メタンの量の増減はとても似た形のグラフを示しています。
（過去にも二酸化炭素の上昇はあった）

また、過去の気候変動での気温の上昇は短い期間に起こったものではなく、長い時間をかけて上昇したといわれています。
http://www.geocities.jp/srkhayasi/sinseidai.html#third4
つまり二酸化炭素の増加によって来年すぐに温暖化になるものではない、その間には海洋循環も含めた複雑な仕組みが働いていることを考える必要があると思います。

よくいわれるのは　Ｑ.海と環境影響について http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=3269　の回答にも書いた深層海流による熱塩循環の働き（新生代の気候　気象予報士林さん　http://www.geocities.jp/srkhayasi/sinseidai.html#third3　ＵＲＬは変わっていますがＱ.海と環境影響についての回答に紹介したページと同じ）や海洋中に吸収されているの二酸化炭素（地球システム変動とスノーボール・アース現象　田近英一　http://www-jm.eps.s.u-tokyo.ac.jp/2001cd-rom/pdf/ai/ai-004.pdf）。
今は海洋まで影響が及んでいないので、気候が持ちこたえているのかもしれませんが、ある時点から急激な気候変動が今よりもっと顕在化する可能性はあるのではないかと思います。

回答に対するお礼･補足

こんなにたくさんの情報と丁寧な回答を頂きほんとにありがとうございます。また、何か質問したときに知っていることがあったら、ぜひ教えてください。