一般財団法人環境イノベーション情報機構
O-157
登録日: 2012年09月11日 最終回答日:2012年09月20日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染
No.38698 2012-09-11 01:33:53 ZWle61c Captain
先日、浅漬けからO-157検出という事件がありましたが、気になることがあったので投稿します。
この菌は、牛の腸内細菌として有名ですが、野菜から検出されるということは牛糞堆肥からの感染でしょうか?
そうであるなら堆肥化するときに対策は取られないのでしょうか?
また、環境条件が整えば、自然発生する可能性はあるのでしょうか?
よろしくお願いします。
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No.38704 【A-1】
Re:O-157
2012-09-13 08:35:37 mashi-nana (ZWlba51
野菜へのO157汚染は調理過程での汚染牛肉類との交差汚染、若しくはご指摘の堆肥からの野菜への直接汚染が考えられます。
それぞれに対策は立てているのでしょうが、堆肥に関しては、大量に使用するものなので、家畜堆肥の殺菌を確認することは難しいと思います。また、土にすき込みますので、野菜と直接触れないようにするのも難しいです。やはり、現時点では、消費者側で、野菜は生食しない、生食する際はよく洗うという対応しかないように思えます。
私は、家庭菜園なので牛糞堆肥を土の中にすき込み地表面には出さないように心掛けています。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
やはり自然発生はありませんか…
そして、野菜の生食って危険なんですね、知りませんでした。
家畜堆肥の殺菌を確認することは難しいとありましたが、そもそも家畜堆肥の製造時に殺菌行程はあるのでしょうか?
また、堆肥内にO-157の存在がある場合、降雨の影響などにより環境中にもっと広がりを見せそうな気がしますが…さすがに海水中では生育不可なんでしょうかね?
No.38710 【A-2】
Re:O-157
2012-09-14 21:06:45 mashi-nana (ZWlba51
まず、堆肥の殺菌の確認についてですが、詳しくは下記URLをお読みください。追加コメントをしておきます。
正しい手順を踏んで作られた堆肥は殺菌済みです。品質基準に大腸菌試験(上段URL表6−12)はありますが、1000CFU/gです。CFUは個数と考えてください。即ち基準は1グラム当たり大腸菌の数が1000個以下です。この値は、大腸菌数からコレラ菌などの腸管系病原菌の存在を推測するために作られた基準です。O-157が確認される以前の技術的な発想に基づいてますので、無毒の大腸菌と有毒な大腸菌を区別して測定していません。O-157は数個が体内に入ると発病すると言われていますが、この基準では極端な場合、O-157が1gに1000個でも良いわけです。
次に大腸菌の環境へ広がりの問題です。大腸菌は空気があっても無くても生きられる通性嫌気性細菌の仲間ですが、腸内以外では有機物濃度の高い場所でしか増殖できません。自然環境の有機物濃度では大腸菌は長く生存できません。要するに食べ物が足りないので、増殖できないのです。それでも他の腸内細菌と異なり、空気は毒になりませんので、何も食べなくても身を削って(専門的には内生呼吸といいます)多少の期間は生きます。環境中でどのくらい長く生きられるかというのは、置かれた場所の有機物濃度などで異なります。未熟な堆肥は有機物濃度が高いので、大腸菌は長く生存できると思われます。
海水中は有機物濃度がゼロに近いです。とても大腸菌が生存できる環境ではありません。
http://www.city.minamiboso.chiba.jp/cmsfiles/contents/0000001/1512/49fab7d9005.pdf
回答に対するお礼・補足
再度の回答ありがとうございます。
堆肥にも滅菌行程があり基準もあるということを初めて知りました。
とても勉強になりました。
No.38724 【A-3】
堆肥?
2012-09-20 17:04:37 てぃーだ環感 (ZWld90
温度は60℃以上の高温で数日〜1週間ぐらい続き、O-157は死滅します。
堆肥からO-157が検出されるとすれば、「熟成〜袋詰め」または、「袋詰めされた堆肥の流通段階」、「購入後の保管時」に、何らかの感染経路が疑われるのでは?
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