一般財団法人環境イノベーション情報機構
ICP発光について
登録日: 2012年07月23日 最終回答日:2012年08月14日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.38570 2012-07-23 01:28:37 ZWle61c Captain
ICP発光の原理について確認したいのですが…
私は、プラズマ内で原子がイオン化されたものの発光強度を測定しているものと思っていましたが、勘違いでしょうか?
プラズマ内でほぼ全てがイオン化されるので、
1、ICP発光についてはイオン化の励起状態を測定
2、ICP-MSについてはICPがイオン源となるため、そのまま導入できる
と覚えていたのですが…
"ICP発光は、励起された原子による発光強度を測定して"と見かけたので、これは原子化の励起状態を測定しているということですよね?
ご教授ください。
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No.38573 【A-1】
Re:ICP発光について
2012-07-23 23:10:18 たそがれ (ZWla61d
ICP発光の原理は
残っているイオン化されていない一つ目の価電子(最もイオン化エネルギーの低い価電子)が励起後、基底状態にもどるとき発光する場合(中性原子線の利用 通常、波長の脇に[T]とあります)
イオン化された原子の二つ目以降の価電子が励起後、基底状態にもどるときに発光する場合(イオン線の利用 波長の脇に[U]とあります)
この二つであり、イオンとして電子が外れるときの発光を考えるのは誤りです。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
中性原子線とイオン線については、勉強不足でしたのでこれから調べて行こうと思います。
簡単に言うと、(原子化したもの)と(ごく一部のイオン化したもの)の励起状態を測定しているという見解でよろしいでしょうか?
実際にICP発光の分析をしており、同じ金属でも原子吸光と測定波長が違うことから、原子化とイオン化で測定波長が異なっているのだと思っていました。
もう少し勉強してみますm(_ _)m
No.38633 【A-2】
Re:ICP発光について
2012-08-14 18:51:27 maki (ZWle85d
ICP発光分光分析法(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法、ICP-OES/ICP-AES)が普及し始めて約25年が経過し、現在においては無機分析の最も汎用的手法の一つとして幅広く利用されている。その特長は、原子吸光分光法と比較されるケースが多い。原子吸光分光法の空気-アセチレン炎は励起温度が2000〜3000Kであるのに対してアルゴンICPの励起温度が5000〜7000Kと高温で多くの元素を効率よく励起する。また、不活性ガス(アルゴン)を用いると酸化物や窒化物が生成し難いことなどが知られている。
2.ICP発光分光分析法の原理
ICP(高周波誘導結合プラズマ)は英文のInductively Coupled Plasmaの頭文字をとったものであり、発光分光分析法の一つの手法である。分析試料にプラズマのエネルギーを外部から与えると含有されている成分元素(原子)が励起される。その励起された原子が低いエネルギー準位に戻るときに発光線が(スペクトル線)放出され、光子の波長に相当する発光線を測定する方法である。発光線の位置から成分元素の種類を判定し、その強度から各元素の含有量を求める。プラズマの生成にはまず、アルゴンガスを流しトーチ管の先端部においたワークコイルには高周波電流を流す。高周波電流によりトーチ管内に生成される電磁場によりアルゴンガスを電離しプラズマが生成される。このプラズマは高い電子密度と高温(10000K)を持ちこのエネルギーにより試料を励起発光させる。溶液試料は霧化された状態でトーチ管の中央の細管よりプラズマ内に導入される。
関連サイト
http://www.siint.com/products/icp/tec_descriptions/descriptions_01.html
http://www.witdeals.com/pens-pencils/p-2091.html
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