海水のpH変化について
登録日: 2012年06月20日 最終回答日:2012年08月27日 地球環境 海洋汚染
No.38479 2012-06-20 22:42:37 ZWle75b 海太郎
はじめまして。
現在、海水の採水・分析を行なっているものです。
毎日、同時刻(10:00頃)に水深2mの地点から(深さ約7m)採水を行なっているのですが、2月から分析を始め2月から5月まではpH7.9〜8.3という値だったのが、5月後半から6月に入ってpHがどんどんと下がり続けここ最近はpHが7.5という値を安定して示しています。
環境としては沿岸部なので河川からの流入もあると考えられますが塩分濃度は2月から変わらず2.5〜2.9%という値を示していますので河川からの流入量が増えたとも考えられません。
採水はポンプで行い、ポンプで引いた水を貯水タンクに貯めて分析しているのですがそのタンク内に貝類などの付着物が生息しておりその影響でしょうか?
それか海水で一ヶ月程度でpHがここまで変化することなどあるのでしょうか?
以上、言葉足らずな点もあるとは思いますがどなたかご教示ください。
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No.38505 【A-1】
Re:海水のpH変化について
2012-07-02 20:41:03 mashi-nana (ZWlba51
回答に対するお礼・補足
ご回答ありがとうございます。
配管内というご指摘ですが、配管に入るまでの部分でのpHも下がっています。ただ、配管を通る前の水と、通った後の水のpHを計測したところ0.2ほど下がっていたのでその可能性も考えられますね。
ご指摘ありがとうございます。
No.38526 【A-2】
底泥からの溶出?
2012-07-08 09:17:42 サンライズ (ZWle81d
他の方が回答されている配管内の影響の場合、取水流量が重要なファクターになります。
流速があまりない状態であれば、大いに考えられます。
もう一つの可能性として、底泥からの溶出が考えられます。
水温上昇により底泥水温が上昇し、有機物の分解により酢酸などの有機酸が溶出した可能性があります。
底泥がヘドロや有機物が多い泥であれば可能性あります。また、鉛直方向のDO変化で底部近くが嫌気状態(1mg/L以下程度)であれば(貧酸素水塊がある)、溶出は検討すべきです。
一度、鉛直方向のDO測定をしてみればどうですか?7m程度の水深であれば、底部の影響を受けやすいと考えます。
また、上記が正しい場合、重金属の溶出も同時に起こりえますので、要注意です。
回答に対するお礼・補足
ご回答ありがとうございます。
取水流量としては、約40L/minです。ただ、バッチ運転のため配管内の水が流れるのは一時間に一度ぐらいです。
ご指摘のように、鉛直分布を取ってみますと、
表層2mまで pH 8.2 DO 8mg/L 塩分濃度 2.0mg/L
表層3m〜 pH 7.8 DO 4mg/L 塩分濃度 2.8mg/L
というような状態でした。
大阪湾沿岸部なのでヘドロや有機物が多いという推測も当てはまると思われますし、となりが鉄関連の工場なので重金属の影響もあるかもしれません。
ただ、底部での嫌気状態は今回は測定されなかったため、もう一度測定してみようと思います。
ご指摘ありがとうございました。
No.38671 【A-3】
Re:海水のpH変化について
2012-08-27 22:32:05 mashi-nana (ZWlba51
垂直方向1mほどで、これほどDO差があるのは真水が混入しているためでしょう。塩分濃度から見て表層部分はかなり真水が混ざっていると思えるのですが、そのPHが8を超えているのは事業場排水の影響でしょうか?
塩分濃度から考えて下部ほど海水に近くなると思えますが、下部はたぶんDOが低く、PHも低下しているでしょう。そうであるならサンライズさんのご指摘のように底部のヘドロにより、海水が酸敗していると考えられます。
また、隣が鉄関連事業場というのもかなり引っ掛かりました。酸洗いをしていれば、鉄などが溶解しますので、PH調整して鉄分を水酸化物にして除去して排水していると思います。表層部分のPHが高いのはその影響かもしれません。沈殿処理前PHによっては排水される海水中に2価の溶解性鉄分が含まれることがあります。海水中で、放置することにより水酸化物を作り、海水の緩衝作用を超えてPHを低下させます。2価鉄の水酸化鉄は黒色、3価は褐色の沈殿物を作ります。表層水が混ざれば、こちらの影響も考えられます。事業場排水(表層)を採取してPHの時間変動を調べられたら、どちらの影響が多いかわかると思います。
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