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環境Q&A

濃縮と脱水の仕切りはどうなっているのか 

登録日: 2011年09月17日 最終回答日:2011年09月29日 水・土壌環境 水質汚濁

No.37492 2011-09-17 23:18:18 ZWlbd18 papa

処理場では、汚泥濃縮は脱水や消化のような次工程の効率改善のための前工程と考えています。スラリー輸送の効率を向上させるために機械濃縮汚泥を輸送することもありますがどちらかといえば例外的な作業です。また、処理場では脱水や濃縮設備についても廃棄物処理法上の許可も不要なので脱水なのか濃縮なのかあまりつきつめて考えたことがありません。
たまたま処理業者さんの許可証で汚泥の濃縮という記載がありました。
処理業としてそういう業務があるのか、脱水施設許可を回避するための脱法なのか、汚泥の濃縮も考え方によっては脱水なのでその辺の仕切りはどうなっているのか、ご存知の方がいらしたらご教示ください。

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No.37501 【A-1】

Re:濃縮と脱水の仕切りはどうなっているのか

2011-09-20 16:31:52 たる吉 (ZWl47e

>たまたま処理業者さんの許可証で汚泥の濃縮という記載がありました。
>処理業としてそういう業務があるのか、脱水施設許可を回避するための脱法なのか、
その処理業者さんの処理プロセスを見てみたいですね。
ローリー輸送⇒濃縮⇒脱水
のプロセスを構築すれば,確かに濃縮工程を経た汚泥の脱水機は,排水のための脱水設備であるとも読み取れ,廃棄物処理法上の脱水機の設置許可が要らない等なるかもしれませんね。
(但し濃縮という工程は,脱水の為の前処理で行うものであり,行政を旨くだました脱法のような気がします)

>汚泥の濃縮も考え方によっては脱水なのでその辺の仕切りはどうなっているのか、ご存知の方がいらしたらご教示ください。
濃縮=脱水か?という点で言えばなんともいえませんが,ご質問って,「汚泥の定義とは?」という意味ではないでしょうか?
濃度が○○ppm以下は,汚水(=廃酸or廃アルカリ)で,濃度が○○ppm以上の場合は汚泥という形なのでしょうか?
(回答になっていませんですみません)

No.37505 【A-2】

Re:濃縮と脱水の仕切りはどうなっているのか

2011-09-21 18:14:28 su (ZWle22b

>処理場では、汚泥濃縮は脱水や消化のような次工程の効率改善のための前工程と考えています。スラリー輸送の効率を向上させるために機械濃縮汚泥を輸送することもありますがどちらかといえば例外的な作業です。また、処理場では脱水や濃縮設備についても廃棄物処理法上の許可も不要なので脱水なのか濃縮なのかあまりつきつめて考えたことがありません。

○ご質問の本筋から外れますが、少し気になったもので・・・。
「処理場」とはどんな処理場ですか?
次のQ&AのQ7を読むと、下水処理場や工場排水の処理場であれば、
産業廃棄物処分業の許可は必要ないでしょうが、一定規模以上の汚泥
の脱水施設は、廃棄物処理施設に該当するため、「施設許可」は必要
なのでは?

規制改革通知に関するQ&A集
http://www.env.go.jp/recycle/waste/reg_ref/q_and_a.pdf


>たまたま処理業者さんの許可証で汚泥の濃縮という記載がありました。
>処理業としてそういう業務があるのか、脱水施設許可を回避するための脱法なのか、汚泥の濃縮も考え方によっては脱水なのでその辺の仕切りはどうなっているのか、ご存知の方がいらしたらご教示ください。
>

○例えばの話ですが、
産廃の場合、仮に、汚泥40m3/日を直接、脱水機で脱水すると
廃棄物処理施設の許可が必要ですが、もし、沈殿槽で10m3/日以下に
濃縮してから脱水するのであれば、どうでしょう。
施設許可不要かも。

No.37507 【A-3】

Re:濃縮と脱水の仕切りはどうなっているのか

2011-09-22 21:47:52 風林火山 (ZWl8e32

 papa様と同じ下水処理場の実務者であれば誰もが濃縮は脱水の前処理工程であると考えるのは当然のことと思いますが、その考えがそのまま廃掃法で通用するのかどうかは産廃に詳しくないので自信がありません。

 法律上の仕切りがあるのかないのか私も知りませんが、個人的には埋め立て処分が可能な含水率85%以下にするのを脱水、それ以上の含水率であれば濃縮であると勝手に思い込んでおります。
(もちろん勝手な思い込みなので根拠はありませんが、そう考えるのが一番辻褄が合うような気がしています)

 最近は浄化槽汚泥を効率よく運搬するために汚泥濃縮車が導入されつつありますが、それとは別に移動脱水車というのも以前からありますからやはり濃縮と脱水は広義であっても同じだというのはちょっと無理があるのかなと思います。
 
 私も回答になってなくてすみません。

No.37508 【A-4】

Re:濃縮と脱水の仕切りはどうなっているのか

2011-09-22 23:47:23 万田力 (ZWl3b51

 他ならぬpapaさんの質問なのでいろいろと考えていました。

> ○例えばの話ですが、
> 産廃の場合、仮に、汚泥40m3/日を直接、脱水機で脱水すると廃棄物処理施設の許可が必要ですが、もし、沈殿槽で10m3/日以下に濃縮してから脱水するのであれば、どうでしょう。施設許可不要かも。

 確か、製造工程や廃水処理工程に組み込まれている脱水施設は許可不要だったと思いますので、排出事業者が考えることではないでしょう。
 また、処理業者が行う手段で上記例えのとおりであるなら、能力の点から外の客は取れないので、施設の設置許可が不要であってもそれほどのメリットはないと思われます。
 即ち、多くの自治体では環境省がどのように言おうと、「同意」無くしては「施設」だけでなく「業」の許可も与えないという姿勢ですが、業の許可が得られる=近隣の同意が得られているということですので、施設の同意を得ることもそんなに困難なことではないはず。ということで、わざわざ脱水でなく濃縮で許可を取る必要は無いのではないでしょうか。

 さて、脱水とは脱の字の意味(ぬぐ、取り除く)から「一つの系の中から水を除去する」ことで、濃縮とは「一つの系の中に濃度勾配を生じさせる」ことだとイメージしていました。
 濃縮を連続的に行うと「水を取り除く」作業が発生するので、どこまでが濃縮でどこからが脱水かということについては主観によるところが大かと思いますが、一つの目安として、処理後に得られたものが固形物と液体とに分離されているかどうか、即ち、得られたものがスラリーかケーキかという点が、脱水と濃縮との判断基準ではないでしょうか。(スラリーとケーキとの境がどこにあるかということになると、風林火山さんがおっしゃられる含水率85%になるのか、はたまた長靴を履いて上を歩ける程度の固さと言うことになるのか?新たな問題が生じますが…)
 従って、お尋ねのケースについては、許可逃れのために脱水を濃縮だと言い張る屁理屈に役人が負けとしか思えません。(過去に「コンクリートの圧縮で日本で始めて許可を取った(=施設の設置許可は取らなかった)」と自慢している輩がいました。

回答に対するお礼・補足

みなさんご回答ありがとうございます。
プロでもわからなくなってしまう素朴な疑問というレベルの質問で申し訳ございません。
明確な数値や施設の基準がないということがわかりました。
重力濃縮でも濃縮ですし、機械濃縮でも濃縮なので、ポイントは数値基準が埋立基準くらいしかないということで、埋立以外の処理なら性状は許可行政庁の裁量範囲ということもわかりました。
どうもこの業界は「このはしわたるべからず」みたいな話ばかりで話題は尽きないのですね。

No.37518 【A-5】

含水率85%案に賛成です。

2011-09-29 22:26:18 mashi-nana (ZWlba51

さらなる混乱を与えることをお許し願いまして、回答をつけさせていただきます。
取りあえずは含水率85%案に賛成いたします。根拠は二つです。
 一つは輸送面から考えたものです。。
 通常、汚泥は濃縮した後、脱水します。これには、汚泥を脱水機まで輸送しなければなりません。ポンプなどで容易に運べる濃度は、高く見積もっても、含水率85%程度ということになりますので、この濃度までの水分除去を濃縮と位置付けているのだと思います。
 ただし、この考え方だと、含水率85%以下の汚泥を容易に運べる輸送装置が一般的になれば、濃縮の定義をその濃度にまで下げてもよいことになります。また、例外かと思いますが、水を分離しやすい鉱山汚水のようなものは、濃縮操作で含水率80%以下まで下げることも可能かと思います。
 他の根拠は汚泥性状からのものです。
 含水率85%以上の汚泥は、相当量の自由水(間隙水)を含みますので、汚泥は物理的に固体ではなく、水に近い性状を持ちます。含水率85%を下回れば、自由水は急激に少なくなり、また、含水率75%程度まで下がれば、汚泥中には自由水がほとんど無くなります。ベルトコンベアやスコップで移動できる程度の固形体となります。
 従って、脱水とは含水率85%以上の液体状の汚泥をそれ以下もしくは含水率75%程度まで下げて、固形状態にする操作を差しているのだと思います。
 なお、蛇足ですが、含水率75%以下への操作は脱水でなく乾燥と言い換えます。このことは、搗きたてのお餅を放置して硬くなってしまった時の状況を考えていただくと分かりやすいかと思います。

回答に対するお礼・補足

お礼が遅れまして申し訳ございません。
素朴な疑問という程度の質問にたくさんの皆さんが真剣にお答えいただきありがとうございます。
狭い常識の範囲での疑問を解いていただき感謝しています。
最近の質問ではあまり出番がなく寂しい思いをしておりますが、お役に立てる場面もあるかと思いますのでその際は賑やかにQAを盛り上げていただくようお願い申し上げます。

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