環境Q&A

No.37250 【A-1】

Re:パープルブック（GHS）と法的根拠

2011-06-29 22:51:44 津久葉山禄 （ZWldb10

>最近，MSDSに関する仕事を始めたものです。
>国連が作成したパープルブック（GHS）なるものがあることを知ったのですが，日本国内でMSDSを作成する際に，このパープルブックに基づくこと（？）について，その法的根拠がよくわかりません。どなたかご教示いただければ幸いです。

「MS」さんへ。

これも、グローバル化の一つです。ナヤン・チャンダのグローバリゼーション 人類５万年のドラマ 上下２巻（NTT出版）を一度お読みください。現代社会を生き抜くためには、必携の書であると思っております。なお、これは宣伝のためではありません。本当にこれを読むとグローバリゼーションとは何であるかを理解できる書であると思っております。

私も、RoHS&ELV分析、ISO/IEC17025、海外の分析試験所、日本の顧客との関係のあり方を深刻に考えたときにこの書に遭遇し、忽然と悟ることができました。要は、狭い日本とかナショナリズムでは今日を理解できないということがこの書で理解できました。一度、この書をお読みになって理解しないとこの気持ちを伝えることは不可能です。

日本の国内事情のみでは、世界の潮流を理解できません。また、多くの方がお気づきになっておりませんが、ほとんどの日本企業が、グローバル化をすすめております。外人投資家などと言う言葉でなく、多くの日本企業が世界の株式投資家の対象となり、多くの企業が外資系企業となる、または、関係を持っているのが実情です。

したがって、日本の実情のみで、MSDSなど作成は不可能です。下記は、経済産業省のホームページです。「さらに、国連GHS文書の改訂及びEU等の海外の動向も踏まえて現在はGHS分類JISの策定を行っていますが、」とある通り、「日本国内でMSDSを作成する際に，このパープルブックに基づくこと（？）について，その法的根拠がよくわかりません。」というレベルではありません。
http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/int/ghs.html

以上ですが、よろしく、明治維新の日本人のごとく、世界に目を向けてご判断ください。

No.37260 【A-2】

Re:パープルブック（GHS）と法的根拠

2011-06-30 21:06:57 ちょうちん祭り （ZWld852

>国連が作成したパープルブック（GHS）なるものがあることを知ったのですが，
>日本国内でMSDSを作成する際に，このパープルブックに基づくこと（？）について，
>その法的根拠がよくわかりません。

塗料メーカーの品管担当5年目の者です。

法的根拠の一覧ならば、パンフレットの8ページが該当すると思います。
「GHS国連勧告と改正労働安全衛生法の記載項目の関係」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/roudou/ghs/aramashi.html

日本国内では労安法、化管法、毒劇法でMSDSに記載すべき内容や、
交付が必要になる条件が決められています。

GHSは、最初国連勧告だから条約の様に義務づけられるているものではなく、その実施については各国の自由でした
その後世界的な完全実施が決まり、各国それぞれでGHSにマッチするよう法改正しました。

例えば、通達「労働安全衛生法等の一部を改正(中略)留意事項について」より
(引用はじめ)
>　化学品の分類および表示に関するHGSに従った分類について、
>　日本工業規格Z7252(GHSに基づく化学物質等の分類方法)等を参考にすること。
(引用終わり)

結果JISZ7250「化学物質等安全データシート（MSDS）−内容及び項目の順序」と
パープルブック(国連GHS文書)の「附属書4　SDS作成指針」中の「SDSの様式」を
見比べると、項目の見出しレベルでは全て一致している事が分かります。