一般財団法人環境イノベーション情報機構
ORPとDO
登録日: 2010年07月28日 最終回答日:2010年07月28日 水・土壌環境 水質汚濁
No.35258 2010-07-28 12:48:02 ZWlc51e just
脱窒槽がORP計測器で-100以下を表示しているときに、ハンディのDO計で計測すると、1mg/l以上示すとき(常時0.5〜0.7)があるのですが、還元状態でDO計がゼロにならない場合はあるのでしょうか。ご教授願います。
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No.35260 【A-1】
Re:ORPとDO
2010-07-28 17:05:51 toho (ZWlb147
まず、ORPとはなんぞや? から勉強されることをお勧めします。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございました。ORPに対して認識不足でした。
No.35264 【A-2】
Re:ORPとDO
2010-07-28 22:58:58 papa (ZWlbd18
ORPはpH0水溶液状態での水素イオンの電子移動に対するポテンシャルを基準点の0Vとして相対的な電子移動のポテンシャルを電位で表示したものです。したがってORPが負になるから還元状態とか正になるから酸化状態とかを示すものではありません。また、電子移動に関与する電子数、、温度、濃度の関数でもあります。これはいわゆるネルンストの式を見ていただければ解ります。
いわゆる嫌気槽、脱窒槽で溶存酸素が検出されることはさほどイレギュラーな状態ではありません。その理由をここで詳しく説明する字数が与えられていないので省略しますが、脱窒は好気呼吸系の電子受容体が酸素の代わりに酸化態窒素になったに過ぎないので還元状態になるから脱窒するわけではありません。
したがって脱窒槽のORPを測定することには何の意味もありません。
こういったことをふまえるとtoho様の回答となるわけです。
質問者のようにORPが負になったから還元状態というような認識はマニュアル世代の共通認識のようですが、酸化還元反応は相対的なものであり対象とする酸化還元系を想定しないORP測定は誤解と妄想を増殖させる以外の何の意味もありません。
水質データをもとに運転手法を選択するという基本的態度に誤りはありませんが、対象としている反応系の基本的な仕組みを考察することなくハウツー的な対応をするのではなく本質を見極めた計測を計画するべきものと思います。
pH7近傍で生物反応に関する各反応段階の電位差はすでに教科書や便覧にも記載されているのでそういったデータを参考にするのもよいと思います。但し生物反応は共役する他の生物反応からのエネルギーを得て進行するものもありますので単純に電位だけが反応の進行要素でないこともあります。
ORP計やDO計の校正も深く考えると結構マニアックなポイントがあります。計測値が正しいかどうかの確認の必要がありそうです。
夏休み中は水処理に関してはできるだけ丁寧な回答を心掛けております。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございまいた。
嫌気槽、脱窒槽で溶存酸素が検出されることはイレギュラーな状態ではないのですね。
確かにマニュアルに則った認識しかありませんでしたので、これから具体的に汚水処理について勉強していこうと思います。
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