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環境Q&A

水質のORPについてなんですが 

登録日: 2009年12月21日 最終回答日:2009年12月24日 水・土壌環境 水質汚濁

No.33885 2009-12-21 01:53:08 ZWlcf3c 匿名

ORPの具体的な変化の要因ってなんなのでしょうか。
酸化性物質や還元性物質や工業排水が関わっているのは調べて分かったのですが、工業排水の具体的に何が関わっているのかが分かりません。初歩的なことですいませんが教えていただきたいです。

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No.33892 【A-1】

Re:水質のORPについてなんですが

2009-12-22 06:38:16 たそがれ (ZWla61d

この辺を見ておいてください。

http://www.aqua-ckc.jp/data/MSP1-20-01-012.pdf

No.33895 【A-2】

Re:水質のORPについてなんですが

2009-12-22 20:21:10 papa (ZWlbd18

たそがれ様の回答以上の点はほとんど回答不能なのですが少し補足しておきます。
排水中には様々な酸化還元物質が含まれており、その総体としての電子移動がどういう方向にあるかという程度の情報しか得られません。
事業所において、酸化剤や還元剤を使っているアルカリ塩素化処理、クロム酸排水の還元処理などを行っている場合には、それらの酸化剤、還元剤の状態把握のためには必須の計器ですが、対象物質が限定されない場合は情報量としては極めて少ないものです。
また、水溶液中の酸化還元系には水素イオンが関与しているケースも多くpHとの関係も把握する必要があります。
生物処理の脱りん工程では嫌気槽の状態把握に利用することもありますが、どのレベルにあれば脱りんが順調に進むかは水温との関係もあって一概にどうこういえませんし、指標性も希薄です。
文献を調べたこともありますが、生物処理では関与している酸化還元系の詳細がが明らかにされているものはありませんでした。
生物処理では経験値の数値化目安程度の意義と理解しています。処理技術的には溶存酸素ゼロ以下の状態把握ができる唯一の計器ですので要素的にもっと突っ込んだ知見が必要と感じています。

>初歩的なことですいませんが教えていただきたいです。
本来は具体的な酸化還元系が明らかにされるべき対象と思いますが、クロム酸排水の還元処理とか、アルカリ塩素化処理など以外には水処理ではほとんど知見がないというのが現状と思います。ご質問は決して初歩的なものではありません。

No.33908 【A-3】

Re:水質のORPについてなんですが

2009-12-24 01:20:28 mashi-nana (ZWlba51

すでに回答されているとおり、クロム還元やシアン酸化処理など鍍金業の廃水処理において、酸化還元電位が重要な指標です。これらの業種では、ORP計は必須のアイテムとして実用化されています。
でも、めっき関係者ならば、「水質」のORPとは言わないと思います。なので、質問は生物処理における酸化還元電位とはどのようなものなのかという質問と考え、お答えをいたしたいと思いますが、内容的にはpapaさんのお答えと大差なく蛇足かもしれません。
ただ、水中の酸化還元電位や硝化現象については、思わぬところのHPに詳しく記載されています。私も偶然に見つけたものです。理解は容易ではありませんが、読み込めば反応槽の知見も深まると思い、記載しました。http://www.geocities.jp/acaradisco55/Taikou/science.html
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一般に生物処理には、溶存酸素計(DO)計やMLSS計などの工業計器が使用されています。MLSS計はSRTやF/M比の目安ですが、DO計は好気状態の程度を表示するに過ぎませんので、硝化や燐の生物除去、有機物の酸化など複合反応系をDOで正しくコントロールするのは難しいです。
生物反応は主に酸化還元なので、進行状態はDOよりもORPに現れやすいのですが、ただ、現実の生物反応槽では、そこまで厳格なコントロールは必要とされていませんでした。
A2O法反応槽などの嫌気槽にORP計が設置されることが多いですが、嫌気槽のORP計の値を卓上のORP計と比較すると大きく異なることが多く、嫌気槽の工業計器としてのORP計が本当に意味のある値を示しているとは思えません。今はまだ、生物処理において、工業用ORP計はお飾り的な計器に過ぎ無い様に思います。
それに、残念なことに、現在のORP計の電極は無機反応には適していますが、下水処理などの生物処理には適さないようです。要するに生物反応に対して応答が悪く、さらに測定値が電極ごとに異なりやすく使いにくいです。
papaさんのお答えのように嫌気状態だけでなく、好気性生物反応の進行状態の把握にORPを用いてコントロールできれば、より厳密な水処理が可能なのでしょうが、まだまだ先のことのように思えます。

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