一般財団法人環境イノベーション情報機構
トリクロロエチレン等による土壌・地下水汚染の水道管への影響について
登録日: 2001年09月01日 最終回答日:2001年09月07日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染
No.331 2001-09-01 17:09:59 yasuo.k
トリクロロエチレン等による土壌・地下水汚染が問題となっていますが、これらの水道管への影響についてはどのようにお考えでしょうか?
現在、水道管には塩ビ管やポリエチレン管などの樹脂管が多く使用されるようになってきており、これらは土中埋設時に周辺土壌がトリクロロエチレンや灯油・ガソリン等で汚染されていると、管の内部までそれらを透過し水道水の水質を悪化させます。
また、金属管も腐食防止を樹脂に頼っています。
小管ではステンレス管を使用しているところもあるようですが、
ステンレス管は土中埋設する場合は通気差マクロセル腐食が起こり、腐食から管を守っている層が破壊され穴があきます。(孔食)基本的には外面塗装が必要です。でもこれも樹脂です。
毎日飲んでいる水です対策を至急講じる必要はありませんか?
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No.348 【A-1】
Re:トリクロロエチレン等による土壌・地下水汚染の水道管への影響について
2001-09-07 20:20:59 東京都 / ちしゃ (
http://www.mizudb.or.jp/KYU_Kanren.html
http://www.jwwa.or.jp/Center/09hourei/main09.html
などで、耐圧、浸出、水撃限界、防食、逆流防止、耐寒、耐久の7項目が給水装置の具備すべき基準として明確化されており、厚生労働省ではこの基準に適合していると認証されている製品については、厚生労働省給水装置データベース http://www.mizudb.or.jp/KYU_Menu.html
でそのむね広報しているようです。
◆また、厚生労働省の給水装置標準計画・施工方法 http://www.mizudb.or.jp/kyusui/sys0.htm では
3.9 水の安全・衛生対策 3.9.1 水の汚染防止の項目で「ビニル管、ポリエチレン管等の合成樹脂管は、有機溶剤等に侵されやすいので、鉱油・有機溶剤等油類が浸透するおそれがある箇所には使用しないこととし、金属管(鋼管、ステンレス鋼管等)を使用することが望ましい。合成樹脂管を使用する場合は、さや管等で適切な防護措置を施すこと」などと断っていますが、考えてみると結局これは運用に任されているということですね。
自分の家はどうかというミクロな対策としては、水道局に水質検査を求めるなどの措置が考えられますが、
現状ではこのようにケースバイケースで考えるしかない模様。水道行政を所管している自治体や厚生労働省健康局に対し、問題があるケースがどの程度あるのかなど情報を要求してみてもいいかもしれません。
◆なお、水道管については、現状では「人体に有害な鉛が水道水に溶け出す鉛製水道管が全国でまだ約850万世帯分以上残っている。」ということが現在の最大の問題になっており、全体としては、残っている鉛管をポリエチレンやステンレス管などに取り換えるということが喫緊の課題になっています。
参考
・うちの水道管大丈夫? 有害物質、溶け出す場合も 朝日新聞
http://www.asahi.com/life/house/0515b.html
・水道不信を恐れ沈黙 鉛の水道管 朝日新聞
http://www.asahi.com/life/medic/0508b.html
http://homepage1.nifty.com/shincoo/m007-5contents.html#17
回答に対するお礼・補足
ありがとうございました。
金属管は外面塗装は樹脂(溶剤に侵される)ですし、ステンレス管は通気差マクロセル腐食で孔食が発生するのではないですか?
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