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環境Q&A

有機物 COD BOD C/N比についての質問です。 

登録日: 2009年07月30日 最終回答日:2009年08月01日 環境一般 その他(環境一般)

No.32920 2009-07-30 13:13:12 ZWlc951 べー

大学で水処理について研究をしています。ある菌の人工排水、純菌条件での実験結果から、反応式を仮定し、C/N比3.5程度で好適条件と判断し、ではこの菌がどのような分野の排水に利用出来るのかを検討しているのですが、この3.5とは有機物量由来(mg-C/mg-N)であるため、比較する排水も有機物量でのC/N比を知りたいのです。実験で用いた炭素源はクエン酸のみです。

ところがいくつかの工場や水処理場にC/N比について質問したところ、TNやCOD、BODなどを測定してるようです。C/N比というのは炭素量と窒素量の比だと思っていたのですが、COD、BODは酸素の量であり、直接炭素の量を示していません。
ところがA社に質問したところ、BOD200mg-O/LでTN10mg-N/LだからC/N比20と答えていました。これは単位が(mg-O/mg-N)となります。

C/N比を同じ単位(mg-C/mg-N)で考えたいため、工場から得られたCODやBODの酸素量を炭素量に変換したいのですが、そのようなことは可能でしょうか?また、可能ならその方法を教えてください。お願いします。

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No.32929 【A-1】

Re:有機物 COD BOD C/N比についての質問です。

2009-07-31 14:24:06 なんちゃって計量士 (ZWl9549

>・・・実験で用いた炭素源はクエン酸のみです。
>
 ここから導かれるのは、クエン酸以外の有機物に関して適応可と思うのは拡大解釈です。(この部分には色々申し上げたいことは多々ございますが、質問とは直接関係がないのでこの程度にしておきます)


>COD、BODは酸素の量であり
>
 大きな誤解です。BODは酸素の量ですが、CODは酸化剤の量であり、酸素の量ではありません。分析名に酸素が入っているので誤解されている方は多いのですが、所詮上っ面を眺めて真面目に学んでいない証拠です。


>C/N比を同じ単位(mg-C/mg-N)で考えたいため、工場から得られたCODやBODの酸素量を炭素量に変換したいのですが、そのようなことは可能でしょうか?また、可能ならその方法を教えてください。お願いします。
>
 BODとCODとTOCに一般的な相関は有りません。しかし、純物質に対しては相関があります。拡大解釈すれば、組成が一定の排水ならば相関があるといえます。BODやCODを有機物の指標などと訳のわからないことを言う方が多ですが嘘です。場合によって有機物と相関があるだけです。有機物など一切入っていなくともCODは計測出来ますし、有機物が多量でもBODが零の場合もあります。
 多くの自然水や排水では有機物との相関が有ったりするので経験的に使用されているのですが、実際のところ何が含まれているか断言出来ることは有りません。

回答に対するお礼・補足

CODに関しては正に上っ面を眺めておりました。

BODに関しては、確かに難分解性有機物があれば全て分解されるわけではありませんね。クエン酸は餌として分解され易いので、比較は意味が無いということですね。これも上っ面ですが、何か係数をかければ有機物量に直せると聞きましたが、それも様々な種類の有機物が含まれる排水への適用は無理のようですね。
ご指摘ありがとうございました。

No.32938 【A-2】

Re:質問の回答ではありませんが。

2009-08-01 08:15:52 みっちゃん (ZWl8a13

 人口に膾炙にしている話として『実際に水処理をしている細菌はよくわからない』といわれます。生物系の水処理屋は、指標生物と呼ばれる観察しやすい生物を観察して種々評価をしたり、管理したりしていますが、同じ指標生物が出現している菌業を詳細に調べると全く異なっていたりします。
 現在の生物処理の原理は百年前とほぼ変わらず、経験工学としては完成しています。有機系排水の生物処理研究は今までのアプローチでは行き詰まっているといえるでしょう。

 A−1のような解答が出て幾分研究を否定されたような気持ちになるかと思いますが、基礎研究は直ちに利用出来る結果が出なくても重要なことだと思います。

 http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20090731_plastic_bag_decompose/
 上記に限らず限らず、パラフィンやセルローズなどの高分子を分解する菌も当然います。バイオメデレーションや油脂の処理など実用化に近い技法も開発されています。

 特定の菌探しをお勧めしている訳ではありません。目先の結果にとらわれずに基礎研究をされることも重要と思い一言申し上げたかっただけです。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
卒業研究でA.フェカリスNo.4菌株についての調査を考えており、将来的に活性汚泥として利用できたら良いなと考えております。この菌は有機物除去と硝化脱窒を全て行えるということで、研究は面白そうなので大丈夫です。
所詮学生の実験ですので、何か大きな成果が得られるかは疑問ですが、まず排水と言ってもどの分野がどのような水質なのかが分からず、このような質問になってしまいました。
この記事では16才とありましたが、負けないよう頑張ります。

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