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環境Q&A

回帰直線から求める下限値について 

登録日: 2009年05月10日 最終回答日:2009年05月21日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.32064 2009-05-10 13:30:21 ZWlbf15 なつやすみ

私は濃度証明事業所に勤めるものです。

液クロにて以下のような濃度と信号値の関係を想定します。

濃度   信号値
0.02   0.09
0.10   0.42
0.20   0.85
0.40   1.65
0.60   2.50
1.2    5.10
2.0    8.50

この関係から求めた回帰直線は 濃度 = 0.2350*信号値 + 0.0041となります。
この式に濃度0.02のときの信号値0.09を代入すると0.02525という濃度が得られます。

実際の濃度と回帰式から求めた濃度の比は 0.02525/0.02 = 126%となります。
回帰式から得られる値との差はおおよそ±10%となるのがよいと聞いたことがあるのですが、それを満たせていません。

その対処法としてこの回帰式を濃度の低いものと高いものの2つに分ける方法を提案します。

具体的に濃度0.02〜0.20で1つの回帰式、0.20〜2.0でもう1つの回帰式を立てるのです。

回帰式では低濃度側の値のズレが大きいという問題がありますがそうすることでズレは小さくなります。

ただ、これを適用するに当たって何か問題となることがあるのでしょうか。
濃度証明以外にも水道検査に適用できればと私は考えており、いろいろと厳しい面を持つ水道に適用することに社内では消極的です。

定量下限値が取れないようではもともとダイナミックレンジを広く取り過ぎだから低濃度側の回帰式のみで定量し、残りは希釈しろ、とも言われそうですが何よりそれではほぼ全ての検体が希釈となりますし、希釈による不確かさの増大の方が大きいと思います。

また、メーカーのテクニカルレポート等をHPで見ると相関係数について記載されていますが、回帰式から求めた値との差について言及されていないようです。
下限値はかなりズレが大きいと思うのですが…。

みなさんの意見をお聞かせください。よろしくお願いします。

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No.32066 【A-2】

Re:回帰直線から求める下限値について

2009-05-10 17:16:00 Lake (ZWla752

詳しい人がここにはたくさんおられると思いますが・・・

0.02という濃度の「真の値」は本当に0.02000・・・なんでしょうか?
0.02を何度測定しても信号値は0.09なんでしょうか?

検量線を測定対象にあわせて低濃度、高濃度と分けるというのは一般的だと思いますが、下限値の問題とは別の話だと思います。

回答に対するお礼・補足

返信が遅くなり申し訳ありません。ご回答ありがとうございます。

0.02の真の値はもちろん0.0200というものではないでしょうが、設定濃度の0.02に
対して0.025というような110%を超えるものでは、濃度を設定した意味がなくなら
ないでしょうか。
実際の濃度が0.025とは考えられません。回帰式による残差の影響だと思います。

>検量線を測定対象にあわせて低濃度、高濃度と分けるというのは一般的だと思いますが

一般的だというと、実用したことがあるのでしょうか?

No.32117 【A-4】

Re:回帰直線から求める下限値について

2009-05-13 23:46:03 ふみ (ZWl6b2b

なつやすみ様

>濃度0.02〜0.20で1つの回帰式、0.20〜2.0でもう1つの回帰式を立てる

濃度値と信号値をプロットし、二相性があるように見えることはありうることです。しかし、その二相性を説明しうる理論式(近似式ではなくて)を造り上げるのは生易しいことではないと思います。
大学時代、一連のデータの部分部分で別の理論式を当てはめ、数学的に不定であるはずの係数を算出してしまうウソ論文を書いた助手が居たことを思い出しました。すみません、話が逸れました。
これはあくまで個人的にですが、回帰式を同時に二つ使用するということには引っかかりを感じます。

お示しの標準液は濃度を等間隔にして作成されたものではないようです。
回帰直線は他から離れた点に大きく影響を受けてしまいます。
例えば、濃度、信号値が
0.02  0.1
0.04  0.2
0.06  0.3
1.0  10
であれば分かり易いと思います。
全ての測定値の影響をなるべく均一にするため、濃度は等間隔に分布させるようにすべきでしょう。

>希釈による不確かさの増大の方が大きいと思います。

これはありえないと思います。お示しの値が確かで再現性があるのならば、最大26%もの誤差ということですよね?希釈操作で誤差26%にはならないでしょう。

結局は、不確かさの分析を行い、どの程度の精度で分析を行なうのか自ら(事業所として)決めるべき、ということに尽きると思います。

回答に対するお礼・補足

返信が遅くなり申し訳ありません。ご回答ありがとうございます。

理論的に2つの検量線を立てる妥当性が示されなければ、使用は難しいということでしょうか。

検量線を1次式で当てはまらないから2次式にしよう、という考えに近いものがあるかもしれませんが…。
しかし、液クロ類ではピーク形状に問題ないのですが、低濃度側と高濃度側を合わせた検量線では設定濃度に対し必ずといっていいほどズレがあります(経験的なものです)。
ご指摘のように、検量線のプロット幅を等間隔の方がよいかと思いますが、そうしても下限値のズレは変わらないかと思います。

低濃度領域で検出がなければ高濃度側のみで検量線を立てるのですが、低濃度の
検体も多々あり、結局両方での測定が必要になります。

ちなみにこういった考え方はいかがでしょうか。
対象物質が高濃度で含有された検体がほとんどのため、検量線は高濃度領域で立てて測定していた。しかし、あるとき低濃度で含有した検体があったので、このときは低濃度の検量線を作成し、濃度を割り出した。

この場合、検量線を2つ使ったことになりますが、それが常態化しているのか、していないのかの違いにならないでしょうか。

ちなみに、不確かさの観点は私のミスでした。。ご指摘ありがとうございます。

No.32224 【A-5】

Re:回帰直線から求める下限値について

2009-05-21 00:14:17 ふみ (ZWl6b2b

なつやすみ様

>ちなみにこういった考え方はいかがでしょうか。

残念ながら参考になるような知見は持ち合わせておりませんでしたが、インターネットを検索してみたところ、以下のような方法も考案されているようです。
http://www.j-tokkyo.com/2001/G01N/JP2001-116688.shtml

確かに「折れ線」という方法は昔からありました...。

No.32226 【A-6】

Re:回帰直線から求める下限値について

2009-05-21 09:11:19 亜希子 (ZWl7f21

>ただ、これを適用するに当たって何か問題となることがあるのでしょうか。

普通に行う事であり別段問題ないんじゃないですか?


>濃度証明以外にも水道検査に適用できればと私は考えており、いろいろと厳しい面を持つ水道に適用することに社内では消極的です。

なぜ消極的なのか良くわかりませんが、このやり方で標準作業書を作っても水道水質検査機関の登録には問題ありません。
むしろ、betterだと思いますが・・・。

見当違いの回答であればごめんなさい。

No.32235 【A-7】

統計を知らない、馬鹿オヤジから一言。

2009-05-21 20:16:10 火鼠 (ZWl8329

あなたのデータの有効数字は、何桁なの?
なんか、中間データから換算された数字の桁数がやたら大きく、その数字の誤差をうんぬんいわれているようですけど。元のデータ桁数が少ないのに、計算上で出た。4桁だか5桁だか知らんけど、そんなもんで、ごちゃごちゃいえるほど、分析ってブラックボックスなのかな〜?
ちと、論点が違うのではないでしょうか?

No.32236 【A-8】

Re:回帰直線から求める下限値について

2009-05-21 21:39:46 Lake (ZWla752

あなたのご質問は、「リンゴをヘルスメーターで量ろうとすると誤差が大きくなります。そこで、私の体重は0.1kg〜100kgまで量れるヘルスメーターで、リンゴの重さは1g〜1kgまで量れる卓上はかりで量ろうと思うのですが問題あるでしょうか?」というものと同じように感じるのですが・・・。
このことに何か問題はありますか?

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