一般財団法人環境イノベーション情報機構
水の循環について
登録日: 2003年08月01日 最終回答日:2003年08月07日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.3086 2003-08-01 20:02:00 R8246
ある子供向けの本に『地面にしみ込んだものが地下水となって川に流れ、海に入って再び蒸発し、雲や霧になり、雨となって地面に降る循環→約51日で、年間約7回』と書いてありました。一般論として書いてあるようなのですが、これはどのような計算を基に算出されたものなのか?どなたか教えてください。川の大小によって日数は違ってくるような気がするのですが・・・?
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No.3128 【A-1】
Re:水の循環について
2003-08-07 18:46:58 君山銀針 (
100年をかけて濾過され。湧き出るためチェルノブイリ事故の影響がまだ出ていない泉とその泉によって暮らしている人々を描いた「アレクセイと泉」という映画がありましたが、山の地下水などはよく100年以上をかけて濾過されるといいますよね。
http://homepage1.nifty.com/shincoo/m101kannkyou-junkan.html に
に「循環速度(滞留速度)は
○ 水蒸気(雲や霧)で 9日間( 年40回の循環)
○ 植物(生物)で 16日間( 年20回の循環)
○ 土壌で 51日間( 年 7回の循環)
○ 地球上の全ての湖の水が入れ替わるまでに
400年間(400年1回の循環)
○ 地下水は 1000年(1000年1回の循環)
○ 海水は 3000年(3000年1回の循環)
○ 氷(万年雪、氷山)は 1万年( 1万年1回の循環)
と推定されている」というデータがあります。
また http://www2t.biglobe.ne.jp/~bono/study/report/water.htm には少しくわしく、「海洋の水が一回完全に入れ替わるには3200年、また氷河、氷山は12,200年、湖沼の水は3.4年、土壌中の水分が2〜5週間、河川の水が12日弱、大気中の水蒸気が12日、地下水が650年となっている」という話が出ています。(参考 山本荘毅、高橋裕:水文学講座 図説水文学,1987,共立出版, 榧根勇:水文学講座 水の循環,1973,共立出版 )
というデータがあります。
どうも51日というのは土壌(浅い地表面?)中の水の循環速度であるようです。
川や海、地下水など水のある場所の形態によっても循環サイクルは違いますので、川や海や地下水まで含めて51日といってしまっているお尋ねの本の記述はもしかしたら間違い?かもしれません。
なお循環速度はもちろん、地理条件や気候条件によっても違いがでてくると思うので、上記の数字でもかなりおおざっぱと考えたほうがよいと思います。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございました。大変参考になりました。
もう少し勉強してみます。
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