ひ素分析の前処理について
登録日: 2003年07月31日 最終回答日:2003年07月31日 水・土壌環境 水質汚濁
No.3073 2003-07-31 08:28:57 かつこ
環境水中の金属元素を分析する仕事をしております。主な試料は河川水、工場廃水、下水等です。試験では標準試料(原子吸光用標準液)を試料に添加し回収率を測定していますが、ひ素の回収率が50%前後で非常に悪いのです。前処理方法は工場廃水試験方法で規定されている硝酸・硫酸による分解、測定は水素化物発生原子吸光法です。前処理では過マンガン酸カリウムも添加しておりますが、ひ素の飛散が起こっているのでしょうか。分解温度は200度前後です。問題点等をご存知の方がいらっしゃいましたら教えて頂けないでしょうか。また、他に良い方法があれば、お願いいたします。
総件数 2 件 page 1/1
No.3077 【A-1】
Re:ひ素分析の前処理について
2003-07-31 18:02:19 一市民です... (
前処理として酸分解をしていたのですが,操作が煩雑なこと(当然,揮散するなどのマイナス面があることを認識してます),
前処理の有無で分析値がほとんど変わらなかったことから,前処理を省略して分析を行っていたことがあります.
例えば有機物が非常に少ない試料などでは,事前に前処理の有無による分析値への影響を検討されてみては
如何でしょうか??
当然,有機物等が多量に含まれている試料などでは酸分解等の適切な前処理が必要となると思います.
前処理ではどうしてもヒ素の揮散が問題になります(蒸発乾固寸前まで過塩素酸を揮発させる時など...).
また,マトリックス次第ではヒ素の沈殿(多分硫化物?)も予想されます.
回答に対するお礼・補足
「一市民です...」様、早速のご返答ありがとうございます。確かに河川水等の比較的有機物の少ない試料では、前処理を省略しても良いのかもしれませんね。今までは試料の種類に関わらず、全て同じ方法で実施していました。一度、検討してみます。
やはりひ素は揮散するもの、という認識は必要なんですね。加熱温度や何処まで加熱するか、等難しいですね。大変参考になりました。ありがとうございます。
No.3079 【A-2】
Re:ひ素分析の前処理について
2003-07-31 20:04:32 きた (
「ひ素の測定においては前処理で、硝酸を完全に追い出しておく必要があるが、乾固によってひ素は損失しやすい・・・硝酸の追出しが完了しているかどうかを確かめる方法として、ブリシン−硫酸ペーストを用いて確認すると便利」
とあります。
回答に対するお礼・補足
「きた」様、ご返答ありがとうございます。硝酸による分解をして、その硝酸が測定時には邪魔になる。これが最大のポイントですよね。どの時点で硝酸が無くなっているかをご紹介頂きました方法で検討してみます。大変参考になりました。今後とも宜しくお願いします。
総件数 2 件 page 1/1