ヒ素分析について
登録日: 2008年09月30日 最終回答日:2008年10月02日 環境一般 調査/研究
No.29719 2008-09-30 03:25:48 ZWl9222 cornelius
上水、排水のヒ素分析(DDTC銀法)について質問させて下さい。
上水、排水の公定法を見ますと、それぞれヒ素発生器が異なりますが同一のものを使用しても構わないのでしょうか?
公定法では、あくまで「発生器の例」として載っているため、問題ないのではないかと考えております。
それをさらに勝手に解釈すると、日本薬局法でのヒ素発生器も使えるのでは?と考えてしまいます。
器具として販売されているものに排水の公定法では5万程度するのに、日本薬局法などで用いられるヒ素発生器では1万程度です。
出来れば、1万のもので済ませたいところなのですが。。。
よろしくお願いいたします。
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No.29732 【A-1】
Re:ヒ素分析について
2008-09-30 19:51:36 筑波山麓 (ZWl7b25
排水測定で日本薬局法のヒ素発生器を使用していたケースを知っております。相当な昔、私が30代前半のことです。担当していた方(環境計量士)が日本薬局法は正しいという考えで使用されていました。
つきつめれば、発生させたヒ化水素の捕集効率の問題と思います。排水又は上水の方法で前処理後、発生させた標準液及び試料のヒ化水素を、「上水、排水の公定法」と同等以上に捕集でき、検量線の傾き、定量性その他が良好であれば、可能と考えます。
私の経験から大きな差はなかったと思いますが、両者の違いを比較・検討したことはありません。
あまり参考にならないかもしれませんが、お知らせします。
回答に対するお礼・補足
筑波山麓さんへ
丁寧な回答、ありがとうございます。
標準液を使って、排水と薬局方の装置それぞれを比較してみようかと思います。
限度試験を考えておりましたので、必要とする濃度での吸光度とその変動係数から薬局方が排水の装置と比べて変わらないことを評価してみるつもりです。
更なる疑問で追記しますが、発生器(200mLなど)を大きくして40mL標線を付けてもらい、加熱濃縮作業も発生器で行えば便利かななどと思います。
もしよろしければ、この点についてご意見を伺えればと思います。
No.29743 【A-2】
Re:ヒ素分析について
2008-10-01 14:31:55 YOSHIKI (ZWlba48
>
>
回答に対するお礼・補足
YOSHIKIさんへ
ご指摘ありがとうございます。
上水試験方法では確かに削除されています。工場排水試験方法ではJIS K 0102(2008)61.1としてDDTC銀吸光光度法が載ってるように思いますが。。。間違えているかも知れません。
内容の記載に不備がありますが、社内管理としてヒ素分析を公定法に出来るだけ準拠させて行いたいと考えています。しかし、あくまで管理として考えているため、完全に一致させるよりも比較的幅広い対象の水(用水、排水)を簡単に誰もが行える方法はないかなというのが出発点になります。
また、ご助言頂ければ助かります。
No.29748 【A-3】
Re:ヒ素分析について
2008-10-01 21:45:13 筑波山麓 (ZWl7b25
>更なる疑問で追記しますが、発生器(200mLなど)を大きくして40mL標線を付けてもらい、加熱濃縮作業も発生器で行えば便利かななどと思います。
面白いアイデアと思います。操作性があがって精度が変わらないなど、メリットがあれば、試してみるのもよいのでは!と思います。
費用対効果、メリット vs デメリット等を考慮し、実施する価値があると判断されれば、行う、行わないは、「cornelius」さんの自由です。
当事者でないので、私の方からは、実施すべき、しないは、責任をもって申し上げられません。
No.29749 【A-4】
Re:ヒ素分析について
2008-10-01 23:23:40 たそがれ (ZWla61d
排水の装置は1万円もするんですか。
私どもは、曲りのガラス管は特注、あとはゴム栓に穴をあけたもの、目盛付試験管と三角フラスコで済ませたので安かったと思いました。また、排水と飲料水両方それでやっていました。
計量証明機関ではなさそうですのでA-1で言われているように妥当性さえ確認できればOKだと思います。
分解濃縮容器を水素化砒素発生瓶と併用させるというのはちょっと難しそうですが・・・
水道の分析法からははずされたんですね。ただ、環境基準の測定方法にはありませんが排水基準の検定方法にはまだ残っているはずです。
No.29752 【A-5】
Re:ヒ素分析について
2008-10-02 03:50:47 なんちゃって計量士 (ZWl9549
公定法などどうでも良いことで、重要なことは再現性があり、精度が保てればどのような分析方法で行おうとも良いのです。何か分析機関は公定法でなければ法令違反のような雰囲気で話が進んでおりますが、公定法による分析が必要になるのはごく少数の限られた場合だけです。ただ計量士独自の分析を維持するのが大変なので行わない計量士が多だけです。
ただ数十年前、創世記のヒ素分析に従事していた分析屋としては、いまのDDTC銀法は好ましい分析方法ではないと考えております。既製の器具もあまりなく、手探りでppbの分析を行うには、極端な言い方をすれば命をかけて分析をしていたような状況です。
無機ヒ素はまず閾値がないと考えた方がよいと思います。と考えればやりたくない=人にもやつてほしくない分析です。
お持ちの機器がわからないので、なにをお勧めしたら良いのかわかりませんが、現在では逆層抽出とか液クロ分離でプラズマ質量計など安全な方法が沢山考えられています。モリブデン酸アンモニウムを用いる方法が公定法に残るのは理由があるのです。
まあ年よりの繰り言で参考にはなりませんが昔のことを思い出してつい口を挟みました。
No.29767 【A-6】
Re:ヒ素分析について
2008-10-02 15:57:19 cornelius (ZWl9222
様々なアドバイス、ありがとうございます。
社内分析ではある程度、バリデーションで確認取れていれば、公定法に一致させる必要はないのですね。
公定法に則るということが、その方法の確からしさを社内外に対して保証するだろうという考えに縛られている部分がありました。
本来は水素化物AAで測定を行っておりましたが、社内ニーズにより作業者スキルをあまり要求しない分析方法が必要でした。
DDTC銀法が方法として好ましくないという点を考えて、ルーチンをDDTC銀法(限度試験)で行い、ある一定濃度を超えた場合再分析を水素化物AAで正確に定量するという方向で考えていきたいと思います。
皆様の貴重なご意見、大変参考になります。
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