EU加盟国なのに削減目標値が-8%でない国があるのはなぜでしょうか
登録日: 2008年08月01日 最終回答日:2008年08月31日 地球環境 地球温暖化
No.28918 2008-08-01 02:49:35 ZWl783b kitakaze
京都議定書の附属書Bでは、EUの削減目標値が-8%であることが示されていますが、EU加盟国であるのに削減目標値が-8%でない国が4つあります。ハンガリー94%、ノールウェー101%、ポーランド94%、クロアチア95%です。
他のEU各国の削減目標値は全て-8%であるのに、これら4つの国の削減目標値はなぜ-8%でないのでしょうか。
附属書Bを作成する段階で既にEUとしては、EU加盟の全ての国が京都議定書第4条1に言う「約束を共同で履行することについて合意に達した附属書Tに掲げる締約国」となることとEU各国が共同で履行する場合の国別目標値を附属書Bのようにすることとを定めていたからでしょうか。
でも、仮にそうだとすると、この4カ国の削減目標値が全て-8%よりプラス側にシフトしていてかつこの4カ国以外のUE加盟各国のそれが全て丁度-8%なので、これではEU全体としては-8%にならないので、そのような理由ではないと思うのです。
これら4カ国の削減目標値はなぜ-8%でないのでしょうか。
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No.28928 【A-1】
Re:EU加盟国なのに削減目標値が-8%でない国があるのはなぜでしょうか
2008-08-03 09:19:14 ごろり (ZWl6014
ご質問の4カ国のうち、2カ国はEU加盟国ではありません。
残り2カ国についても、それぞれのEU加盟日を調べ、それを京都議定書の採択日と比べてみられると、答が見えてくると思います・・・。
回答に対するお礼・補足
エエーッ!!
そんな大裏技がありですか!
クロアチアとノルウェーはEU非加盟で、ポーランド(2004年EU加盟)とハンガリー(2004年EU加盟)は京都議定書採択時(1997年)には未加盟だったんですね。
参りました。
No.29211 【A-2】
Re:EU加盟国なのに削減目標値が-8%でない国があるのはなぜでしょうか
2008-08-31 14:51:35 rdaneelolivaw (ZWl64
そういう風に、複数の国があつまって共同で目標を達成してもよいですよという決まりが、京都議定書の条文の中にはあります。業界では、これを「共同達成」と呼んだり「EUバブル」と呼んだりしています。
個々の国々の目標については、2002年の欧州理事会の決定によって決まっています。これを、やはり業界用語で"burden sharing" (バードン・シェアリングもしくは負担分担)と呼びます。ただし、その時点ではEU15と呼ばれる15カ国のみが対象になっています。
それ以降に入ってきた加盟国については、個別に目標を設定していて、それが8%であるケースが多いようです。
各国の目標値を示したパッと見やすい資料としては、下記資料の11ページの表の一番右側の列がよいかと思います。
http://reports.eea.europa.eu/technical_report_2008_6/en/Summary_Annual_EC_GHG_inventory_19902006_and_inventory_report_2008
この資料は、本来的には温室効果ガス排出量の報告書ですが、比較のために目標値も載せています。
回答に対するお礼・補足
御返事が遅くなってすみません。
「共同達成」というのがあるんですね。「京都議定書」に「共同して達成する」旨の記述が何カ所もあるので、これは「共同実施」のことではないのではないかとぼやっと思っていましたが、明確に御教示いただいてたいへんよく分かりました。
burden sharingという用語をお教えいただいたこともあり、資料11ページの表はとても分かりやすかったです。
有り難うございました。
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