一般財団法人環境イノベーション情報機構
GC-MSの感度上昇について
登録日: 2008年07月05日 最終回答日:2008年07月16日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.28592 2008-07-05 12:20:04 ZWlb622 kotakichi
カビ臭分析をP&Tで行っています。
半日ほどの間に感度が1〜2割程度上昇し、一日後には2割以上の感度の上昇が起こる、というトラブルに見舞われています。
このようなトラブルの原因及び対策法をお分かりの方がいらっしゃるならば、アドバイスをください。
よろしくお願いいたします。
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No.28701 【A-1】
Re:GC-MSの感度上昇について
2008-07-14 16:34:13 みぶ (ZWl4c4d
(感度が上がる=定量下限値が下がる?)
分析値の上昇なら、捕集管の劣化、GCのインサート部分の劣化、カラムの劣化などが考えられますが。
No.28732 【A-2】
Re:GC-MSの感度上昇について
2008-07-16 21:30:56 筑波山麓 (ZWl7b25
>半日ほどの間に感度が1〜2割程度上昇し、一日後には2割以上の感度の上昇が起こる、というトラブルに見舞われています。
>このようなトラブルの原因及び対策法をお分かりの方がいらっしゃるならば、アドバイスをください。
>よろしくお願いいたします。
>
「kotakichi」さんへ。
適切な回答がないので、私が回答します。
一般に、GCMSの感度は、適切な管理を行わないと、ドリフト現象を起こします。適切な管理方法は、各会社、施設、個人のノウハウに属することもあり、私も48時間程度以内であれば、数%程度以下のドリフトに抑えるノウハウを持っています。このようなノウハウは自ら研究し、開発・発見してください。GCMSを専門とする技術者であれば、この程度のノウハウは自ら開発することを望みます。
さて、一般的、かつ有効な対処方法をお知らせします。シリンジスパイクをご存知ですか?
下記は、シリンジスパイクの必要性に言及した千葉県衛生研究所の研究報告です。
http://www.pref.chiba.jp/syozoku/c_eiken/risousu/report/eisei_h/19-p45.pdf
ここで言う「MSの応答値に経時変化がある」が感度のドリフト現象のことであり、「内標準添加によるMS応答値の変動の補正」がシリンジスパイクのことです。
これを読まれて、適切な対処を行ってください。
なお、私も感度のドリフト現象を適切に抑える手法とともに、依頼試験に対してはシリンジスパイクの使用、さらに、検体ごとの標識体による添加回収率の確認を実施しています。
なお、個人的にシリンジスパイクの適切性を調査しておりますが、不適切なシリンジスパイク用標識体を選択すると、シリンジスパイクがあっても、なくても、ほとんど精度に影響しません。したがって、シリンジスパイクの選択には十分に注意してください。
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