環境Q&A

No.2893 【A-1】

Re:京都議定書の基準年について

2003-07-14 11:22:39 君山銀針 （

温暖化についての議論が国際的に問題にされたのは１９８５年のフィラッハ会議が最初です。

その後１９８８年のトロント会議を経て、世界の科学者が参加するＩＰＣＣが設立されました。

ＩＰＣＣは１９９０年８月に有名な「第一次報告書」を作成、「ただちに現時点より６０％のＣＯ２排出削減をしなければ温暖化の影響を回避できない」との警告を発しました。
http://www.kishou.go.jp/press/0103/06a/ipcc.html
http://www.gispri.or.jp/kankyo/ipcc/ipccact1.html
http://www.greenpeace.or.jp/library/97gw/1bg/bg5.html#refe5

この警告や
１９８９年の「大気汚染と気候変動に関する閣僚会議」を受けた形で
１９９０年１２月より「気候変動枠組み条約」交渉が開始されたこともあって、
これまでの温暖化交渉の経緯の中では常に
「１９９０年からＸＸ％」という数字が意識されてきたといえます。

１９９２年に採択された気候変動枠組条約自体も先進国について
「２０００年までに温室効果ガスの排出量を1990年の水準に戻すという目標」
を設定しています。
（第四条 約束 の　２の（ａ）（ｂ）付近）
http://www.env.go.jp/earth/cop3/kaigi/kikou.html

なお、温暖化関連の資料については

全国地球温暖化防止活動推進センター
http://www.jccca.org/more/benri/jyoyaku.html　が交渉の進展についての
詳細な年表（原資料へのリンク）をつくっていますので、
情報を調べる場合はこちらをご利用いただくと便利だと思います。