一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

狂牛病をと殺した場合の廃液処理について 

登録日: 2003年06月20日 最終回答日:2003年07月03日 水・土壌環境 水質汚濁

No.2681 2003-06-20 00:20:52 いちこつ

 と殺場において排水される廃液は、高濃度BODを処理するため活性汚泥法により処理されることが一般的です。最近、狂牛病の原因は、ある蛋白質であることが明らかとなり、屠殺ごとにその検査が行われているものと推察しております。
 万が一、狂牛病の血肉排水が廃水処理に入り処理された後、公共用水域に放流された場合、どのような危険性が想定されるか、ご教授いただけますようお願いいたします

総件数 1 件  page 1/1   

No.2785 【A-1】

Re:狂牛病をと殺した場合の廃液処理について

2003-07-03 16:41:28 東京都 / KAN

農林水産省のBSE情報
http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/bse/bse_j.htm
中の BSE Q&A 
http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/bse/bse_qa.htm
によると、

食肉処理場では現在、全ての牛について脳を採取したBSE全頭検査を実施しています。
また BSE全頭検査結果にかかわらず、全ての牛について、脳、脊髄、眼、回腸遠位部は除去・焼却されているそうです。
また脳、せき髄、眼、回腸遠位部(小腸の最後の1m程度)以外は感染がないという見解です。

牛ではなく人間の感染者間についての場合ですが
http://www.crimeaclub.com/hica/minaoshi/bseurine.htm
http://www.pref.chiba.jp/dailylife/news/01/bse-qa-4.html
によると血液は感染の危険性がない組織(「感染性が検出されない組織」)に分類する、血液を介して人に感染した事例はないとされているようです。

ただし国際獣疫事務局(OIE)名誉顧問の 小澤義博さんの日本獣医学会での講演
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/05_byouki/bse/bse-ozawa.html
によると、血液そのものの感染性は低いとおもわれるものの、「牛を屠殺する時にピッシングなどで脳組織をこわすと,血液中に危険組織片が侵入する危険性がある」ことと「脊髄を陰圧ポンプで吸い出す際に失敗すると,残った脊髄を背割りの時、鋸で切断することになり、鋸が感染脊髄で汚染される可能性がある」ことが指摘されています。

また「この問題は,今日でも解決されておらず国によって異なった対策と規則が決められている」
ということです。
 
ところで、http://www.eic.or.jp/news/detail.php3?serial=5540 によると農林水産省の農林水産消費技術センター本部が「食の安全・安心情報交流ひろば」を開設したようですので屠殺の際の手順やリスクについては、こちらにお聞きになってはいかがでしょうか。
ひろばのページ http://www.cfqlcs.go.jp/hiroba/index.htm をみたら、「食」に関する質問を受けつけており、下記に問い合わせ窓口がありました。
http://www.cfqlcs.go.jp/hiroba/iken/index.htm

回答に対するお礼・補足

ご丁寧な回答を頂きましたこと、衷心より感謝申し上げます。私は、下水道の水処理に係る担当をしております。食肉センターからの排水を下水道に受け入れた場合、BSEの感染性の問題はないのか、ある場合にはどのような対処をすべきか等の検討を行っておりました。
 BSEについて、ほとんど知識は無く、近々に接続が予定される食肉センターへの対応について大変困っていたところでしたが、KAN様のご指導により、一定の指針を得ることができました。勉強不足の私に、このように素晴らしいご指導をいただけましたこと重ねて感謝申し上げます。

総件数 1 件  page 1/1